JR加古川線「西脇市―谷川駅」存続を…30日に沿線住民が協議会を設立
JR西日本が赤字を公表した加古川線西脇市―谷川駅間17・3キロの廃線可能性に危機感を抱いた兵庫県西脇市と同県丹波市の沿線住民が、利用促進や存続に向けた協議会を30日に設立する。乗客を増やし、鉄路を守る意識を盛り上げていくための取り組みを本格化させる。 西脇市の住民組織・黒田庄まちづくり協議会が、同市の比延地区自治協議会と丹波市の久下自治振興会に連携を呼びかけ、「JR加古川線(西脇市駅―谷川駅)維持・利用促進地域協議会」の設立会を丹波市で開く。設立会には両市や県の関係者も出席する。 黒田庄まちづくり協議会は、普段は祭りなどの催しや登下校時の子どもの見守り、障害者や高齢者の病院送迎などの活動をしている。加古川線の赤字公表後は、それぞれの住民組織が駅前でのイベントやハイキングを企画するなど利用者を増やす取り組みも始めた。 両市と県、JR西が利用促進策を話し合うワーキングチームの会合で昨年12月、JR西の兵庫支社長が改正地域公共交通活性化・再生法施行を踏まえて、「法定協議会で議論を始めるべきだ」との意見を表明。同区間の存廃議論開始が現実味を帯び、沿線住民の間で「存続に向けた取り組みに力を注がなければ」と機運が高まった。 黒田庄まちづくり協議会は「連携によって鉄道が地域に必要だという住民の意識を高め、様々な活動につなげたい」としている。