動画:40年以上の歴史を誇る貴州凱里苗族刺繍市場 多彩な芸術が息づく
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【CNS】午前9時、通り沿いの商店が開店し始めるころ、貴州省(Guizhou)凱里市(Kaili)の苗侗風情園にある繍里淘無形文化遺産市場はすでに人で溢れている。 3600平方メートルのこの円形広場には、大小数百のブースが集まり、新しい刺繍、古い刺繍の断片、シルバーアクセサリー、ろうけつ染め、木彫り、香り袋など、九つのカテゴリー、約6000種類以上の民族的な特色を持つ非物質文化遺産の手工芸品が販売されており、全国各地から観光客が訪れ、「宝探し」を楽しんでいる。 繍里淘無形文化遺産市場の前身は、凱里市大十字街道草坪新村にある約40年の歴史を持つ古い刺繍市場だ。観光業やセルフメディア業界の発展に伴い、この特色ある古い刺繍市場は徐々に外部から知られるようになり、ネットで静かに人気を博すようになった。 近年、凱里市は伝承の保護を基盤に、市場の需要を指針に、草坪新村の古い刺繍市場を苗侗風情園に移転し、今年の9月末に営業を開始した。 凱里市文化観光投資集団の呉宇(Wu Yu)会長は、「元々草坪新村にあったのは、伝統的な露店経済にすぎなかった。ここに移転してきた後、市場をより良くするために、伝統的な市場の形式に加え、オンラインとオフラインを組み合わせた形式を採用した。オンラインでは、独自のチームがあり、28人のライブ配信者が毎日市場で商品を紹介・販売している」と述べている。 「90後(1990年代生まれ)」の苗族の女性である楊艶芳(Yang Yanfang)さんは、草坪新村で10年以上刺繍品を売ってきた。新しい市場に移転した後、彼女は市場の販売促進パーソナリティーのアルバイトも始め、ネットユーザー向けに各ブースの服飾刺繍品のライブ販売を行っている。 楊艶芳さんは、「この(刺繍品)はどこから来たのか、どのような刺繍なのか、何年のものなのか、これらの模様が何を意味しているのか、すべてを客にはっきりと説明する。多くの若者はこれらの刺繍についてあまり理解していないが、年配の方々は多くについて理解している。私たちも勉強しながら全国各地の人びとに我々少数民族の刺繍品を宣伝している」と語った。 現在、繍里淘無形文化遺産市場には480以上の業者が出店しており、今年9月の開業以来、「繍里淘」はその独自の特色で全国各地、さらにはオーストラリア、フランス、英国など海外からの観光客延べ10万人以上を引きつけており、市場での成約額は約1000万元(約1億9909万円)に迫っている。 呉会長は、「現在、私たちは非物質文化遺産を通じて文化クリエーティブ街区を作り上げている。同時に、『繍里淘』の伝統的な刺繍、シルバーアクセサリー、ろうけつ染めの要素を用い、『民族+トレンド+ファッション』の文化クリエーティブグッズの一連の開発を進めている。市場の発展が計画通りに進めば、私たちは後期にいくつかの競技会やフォーラムを開催し、全国および海外の友人をさらに引きつけたいと考えている」と述べている。(c)CNS/JCM/AFPBB News ※この記事は、CNS(China News Service)のニュースをJCMが日本語訳したものです。CNSは1952年に設立された中華人民共和国の国営通信社です。