イチゴ1パック1万800円!?新技術で10月上旬から出荷可能に「珍しさで高くても売れる」2か月前倒しの超早期栽培
RKB毎日放送
旬を迎える前の需要に対応するため、福岡県朝倉市でイチゴの早期栽培が行われています。新しい技術によって通常よりも約2か月早く出荷が出来るということです。栽培の現場を取材しました。 【写真で見る】1粒1000円前後で売れるイチゴ 早期栽培を支える新技術 ■”10月上旬”からイチゴが食べ頃に 福岡県朝倉市の上寺いちご園です。10月ですが、食べごろのイチゴがずらっと並んでいました。 RKB 本田奈也花アナウンサー「イチゴの甘い、いい香りがしています。いただきます。みずみずしい。そして、甘いですね。水分がたっぷりジューシーでほどよく酸味もあるんですけど、冬場に食べるイチゴと全く遜色ない。おいしいです。」 このイチゴ園の出荷時期です。2年前は10月下旬、去年は10月中旬、そして今年は10月上旬まで早めることが出来ました。 一般的なイチゴよりも、2か月近く早い出荷です。一体、どのように栽培しているのでしょうか。 ■株の根元に冷却水 イチゴをだまして実を早く 上寺いちご園(九州電力)栽培責任者 田川直さん「電気式のヒートポンプを用いて、冷却水をイチゴの株元にチューブで供給することで、こういう暑い時期でも、イチゴをだまして実を先にならせるような仕組みを作っています。」 汲み上げた地下水を機械を使って冷却し、いちごの株の根元に流します。実を付ける温度になるように調整して、早期に収穫をすることが出来るのです。 温度調整のための遮光カーテンも自動。 養分の入った液もタンクから自動でイチゴへ供給されます。 ■設備はオール電化 5年がかりの超促成栽培 上寺いちご園を運営するのは、九州電力。オール電化の栽培設備などで、イチゴの早期栽培に取り組んでいます。 上寺いちご園(九州電力)栽培責任者 田川直さん「イチゴは12月から4月、5月にかけて市場に出回ります。夏場はほとんど出荷されません。その分、単価が高く設定されます。ですので、ここを狙って10月から単価が高い時期に、多く出荷するのがこの超促成栽培です」 イチゴといえば冬から春にかけて旬を迎えますが、ケーキ店などからは、1年を通して需要があるのが現状です。
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