奈良・宇陀の「又兵衛桜」見ごろ 周囲の花も色彩鮮やかに
又兵衛桜は見ごろです──。連日、花見日和が続く近畿地方だが、大阪市内では桜の花が舞い散る光景を目にする。しかし、奈良県宇陀市大宇陀では、樹齢約300年とされるしだれ桜「又兵衛桜」が見ごろを迎えており、多くの観光客でにぎわいをみせている。 「花見日和」続く大阪 天満橋・大川沿いも桜咲き誇る
宇陀市によると、この桜の大きさは大きさは高さ13メートル、幹周りは3メートルを超えている。大阪夏の陣での活躍で知られる戦国武将、後藤又兵衛がこの宇陀へ落ち延び、僧侶となって一生を終えたという伝説があり、咲いている場所は後藤家の屋敷跡にあることから「又兵衛桜」と地元では呼ばれ、多くの市民らに親しまれているという。
この写真は、2日午後に又兵衛桜を訪れた大阪府羽曳野市の60代女性が撮影、提供してくれたもの。この女性は「幹や枝垂れに迫力があり、青空と桜、そして周りに咲く菜の花とスイセンのコントラストが絵になってきれいです」と教えてくれた。観光バスも何台か訪れ、多くの観光客でにぎわい、地元の保存会の人たちは「きょう(2日)が、これまででいちばんきれいですね」とうれしそうに話していた。 奈良地方気象台によると、3日の奈良県は高気圧に覆われ晴れの予報で、予想最高気温は25度となっており、少し汗ばむ陽気のもと、又兵衛桜の花見を楽しめそうだ。