【老老介護の現実】車いすの妻を海に突き落とした夫...“介護疲れ”による事件を避けるには?専門家は『地域包括支援センター』の活用を訴える
「介護はプロに、気持ちは家族に」積極活用すべき公的機関はコレ!
では、『介護疲れ』を避けるには、どうすればいいのでしょうか。藤井さんによりますと、「介護はプロに、気持ちは家族に」という姿勢が大切だということです。精神的な支えとして家族に勝るものはありませんが、本来プロに任せた方がいい部分も全て家族が担ってしまうと、知らず知らずのうちに計り知れないストレスが溜まってしまうということです。そのため、介護は様々な公的サービスを利用して、躊躇せずプロに頼ってほしいとしています。 例えば、専門の相談員が介護・健康・生活の悩みを聞いて支援をしてくれる『地域包括支援センター』という公的機関があります。自分はどういったサービスを受けられるのか、そもそもどういったサービスが世の中に存在するのか、そういった話をしたうえで、必要な行政サービスや介護サービスにつなぐお手伝いをしてくれます。基本的に無料で利用可能です。この地域包括支援センターは全国に7397か所(※去年4月末時点)設置され、藤井さんによりますと、中学校の校区と同じぐらいの範囲に1か所ありますが、あまり知られていません。 直接訪問して相談できるほか、電話をすると職員が自宅に訪問してくれます。離れた場所に住む家族からの電話相談にも対応しています。また、近所の人など家族でない人も相談ができるということです。地域包括支援センターは「本当に知られていないので、気軽に相談してほしい、知ってほしい」としています。老老介護をされている方だけではなく、1人暮らしの方など誰でも相談可能ですので、ぜひ活用してみてください。 (2024年6月28日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)