一方で元阪神、ダイエー、ヤクルトの3球団でプレーした評論家の池田親興氏は、「若干、得点が減るのかもしれない」と、新コリジョンの影響が多少なりとも出るのではないか、という意見。 「コリジョン適用の前の状況にまではならないだろうが、明らかな衝突以外には適用しないのだから、これまでアウトがセーフになっていたケースは、全部アウトとなり、必然、得点は減ると思う。コリジョンが適用されるから、何が何でも突っ込んでおけ、という走塁の傾向にも、多少は歯止めがかかるのではないだろうか。 　どの球団も、最初は様子見になるだろうが、前のコリジョンよりも、アウトになる事例が増えてくると、各球団の戦略にも変化が出てくると見ている」 　シーズン途中にルールの適用の仕方が改正されるのも異例だ。キャンプ中に各球団を審判団が回ってガイドラインを伝えたにもかかわらず、実際、現場では、その適用基準を巡って、いくつもの問題が起きた。里崎氏が指摘するように、今回の新コリジョンルールの説明もNPBの関係者が各球団を回って行ったが、シーズン中で時間がないこともあって不十分であることも確か。現場に混乱をもたらさずに適用されるのかどうか。新たな火種にならないことを祈るばかりである。 　（文責・本郷陽一／論スポ、スポーツタイムズ通信社）