民間資金で前線にドローン送付 寄付募り、欧米から調達
ロシアが侵攻するウクライナで、民間ボランティアが寄付を募り、偵察や攻撃に用いるドローンや医薬品を欧米から調達して前線に届けている。侵攻直後から支援を開始したパウロ・ボンダレンコさん(29)のグループは、刻々と変わる戦況に対応すべく前線と密に連絡を取り、迅速な輸送を心がけていると語った。 首都キーウにある事務所の棚には、買い集めた中国製の無人機や医薬品のほか、無線機や光学機器が整然と並ぶ。壁には部隊から送られた旗や、軍からの感謝状が掲げられていた。 ボンダレンコさんは前線で戦う友人のために活動を始めた。国外のメンバーに無線機や医薬品の購入を依頼。キーウへ届いた物品を前線の五つの部隊に送っている。 ボンダレンコさんによると、兵士と毎日連絡を取り必要な物品を聞き取る。優先順位を決定、商品名と価格を示したリストをXに週1回投稿し資金を募る。賛同する常連の寄付が頼りだ。 これまでに約1億円を集めて中国製の民生用ドローンなど200機近くを前線に送った。「消耗品だ。いくつあっても良い」と言い切った。(キーウ共同)