「怪盗グルーのミニオン超変身」片岡愛之助が語る吹替えの難しさ「本当にすごいことです」
「ペット」シリーズや「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」などでも知られるイルミネーション・エンターテインメントが贈る「怪盗グルー」シリーズの第4弾となる映画「怪盗グルーのミニオン超変身」が7月19日に公開される。 【写真を見る】「怪盗グルーのミニオン超変身」マキシムの声を演じる片岡愛之助 本作は妻と3人の娘たち、そして新たに誕生したグルーJr.と幸せに暮らしているグルーの一家だったが、かつての同級生のマキシムを逮捕したことがきっかけで怒りを買うことに。マキシムの脅威から逃れるために、名前と身分を偽り新たな町へと移る...というストーリー。 今回はグルーのライバルであるマキシム役の片岡愛之助にインタビューを行い、「怪盗グルー」シリーズの魅力やマキシムの印象、吹き替えの難しさについて語ってもらった。 ――「怪盗グルー」シリーズは世界的に人気の作品ですが、映画への出演が決まった時の心境を聞かせてください 「完全にファンの1人というか、視聴者側の人間だったので、もう驚きましたよ。どのミニオンをやらせてもらえるんだろうと思ったら、ミニオンではなくまさかのマキシムで...(笑)。グルーの同級生の役とは聞いていたので、てっきり大阪弁を話す役だと思っていたら、標準語でお願いしますと言われてそれもまたびっくりしましたね。しかも、台本を見たらすごく悪い人なんですよ。でも、こうして参加させていただけて光栄だなと思いました」 ――愛之助さんもファンだったんですね 「全シリーズ見ていましたよ。ミニオンたちがとにかく可愛いんですよね。なんとも言えない愛くるしさがあって、それぞれに個性があって、本当に小さい子どもたちを見てるような感じです。幼稚園の子もみんな同じ幼稚園児だけれども、それぞれに個性があって違うじゃないですか。ミニオンもそんなふうに見えたりもして、すごく可愛らしいななんて思いながら見ていましたね」 ――単なるモブキャラじゃないところがいいですよね 「そうですね。個性がそれぞれあるっていうところが本当に可愛いなって」 ――グルーとマキシムのアクションも見どころとなっていますが、実際に映像をご覧になってみていかがでしたか? 「絵を見て思ったのですが、ミニオンというすごく夢のような世界の中にいながら、グルーに子どもができたりとかリアルな描写が細かく描かれていたり、それこそグルーとの戦闘シーンもリアルなんですよね。そういうところは日本のアニメとは違うところだなと思いましたし、リアルの中にもファンタジーがあったり、本当にいろんなものが折り混ざっていて、それでいてすごく涙も出たり感動したりするので、感情移入ができる深い作品だなと思いました。グルーとマキシムのアクションシーンもアクション映画さながらなんですよね。『そこまで激しいのか!』みたいな感じじゃないですか。もう『007』を見てるのかと思いましたよ(笑)。そういったところも含めてリアルだなと思いました」 ――愛之助さんが演じられるマキシムについての印象はいかがでしたか? 「最初の印象は虫男なんだって感じですかね(笑)。虫が好きすぎて、虫を研究してああなってしまったと思うのですが、人間味もあって憎めないヤツという印象ですね」 ――今回マキシムを演じるにあたって、どんなことを意識されましたか? 「フランス帰りというのを意識しました(笑)。海外で培ったセンスや、少し嫌味なところもあったりもしますし、昔の遺恨というのがあって。いかに嫌なヤツを演じられるのかを考えて演じましたね」 ――愛之助さんはこれまでも「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」や「ホーンテッドマンション」でも吹き替えを担当されていますが、吹き替えのやりがいと難しさを教えてください 「吹き替えはやっぱり難しいですよ。英語を日本語に訳して、それを例えば役者なりキャラクターなりが喋っているようにセリフを当てはめていかなければいけない。英語の単語と日本語って絶対に長さが違うわけじゃないですか。喋ると確実に日本語の方が長いわけで、単に単語を当てはめるだけだと上手くいかないんですよ。あとは、翻訳があまりにも長かったら、いくら早口で喋っても違和感が残ってしまうので、一度中断して会議したりしました。孤独な部屋の中で待っていると、『セリフ変わります』と突然言われたりして大変でしたね。僕たちは役者なので、身体の全部を使って表現してきましたけど、声優さんは感情を声だけで表現している。僕も自分の感覚で声を当ててみるのですが、もっと大きく表現したほうがいいことが多々あって。声優さんのやられていることは本当にすごいです」 ――今回はスムーズに行きましたか? 「いや、そうでもなかったですよ。でも役が面白かったので楽しくできましたね。アフレコ中は鶴瓶さんの声が入っていたので、そこのやり取りが嬉しかったです」 ――本作のタイトルは「怪盗グルーのミニオン超変身」です。作品のタイトルにかけて、愛之助さんが変身するならどんな能力を手に入れたいですか? 「普段から歌舞伎で毎日変身してますからね。ものすごい力強い人になろうと思ったら、舞台上でなれてしまうので、今さら変身したいという願望はないんですけど、空は飛んでみたいなと思います。それは小さい頃からの憧れですね。あとはメガジェリーみたいに頑丈でいたい。何が降ってきても大丈夫みたいな(笑)」 取材・文=川崎龍也
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