創作の裏側に関心 高志の国文学館「井上ひさし展」 学芸員がギャラリートーク
高志の国文学館(富山市)で開かれている企画展「生誕90年 井上ひさし展 むずかしいことをやさしく やさしいことをふかく ふかいことをおもしろく」(同館主催、富山新聞社共催)のギャラリートークは6日行われた。学芸員が井上さんの小説や戯曲などの仕事について創作の裏側を解説し、来場者の関心を集めた。 学芸員の小林加代子さんは、井上さんの作品は膨大な資料を読み込み、プロットに落とし込む緻密な過程を経て作られていると説明した。人形劇「ひょっこりひょうたん島」の執筆は東京五輪が行われた昭和39年に取り掛かったとし、小説「吉里吉里人」は完成までに20年掛かったことも紹介した。 会場には「ひょっこりひょうたん島」の台本や、作詞した「ムーミンのテーマ」が第12回日本レコード大賞童謡賞を受けた際の表彰盾、愛用品など208点が並ぶ。ギャラリートークは20日、11月3日、17日にも行われる。企画展は11月24日まで。観覧料は一般500円、大学生250円、高校生以下は無料。