輪島、志賀で震度5弱 M6・6 北陸新幹線が停電 倶利伽羅トンネル内に停車 志賀原発異常なし 津幡で1人負傷
26日午後10時47分ごろ、能登地方で最大震度5弱を観測する地震があった。気象庁によると、震源地は石川県西方沖で、震源の深さは約7キロ。地震の規模はマグニチュード(M)6・6と推定される。日本沿岸で若干の海面変動の可能性があるが、津波被害の心配はない。北陸新幹線は黒部宇奈月温泉-越前たけふ間で一時停電が発生、富山―金沢間で運転を見合わせ、倶利伽羅トンネル内で富山行きの「つるぎ」が停止した。北陸電力によると、停止中の志賀原発1、2号機に異常は確認されていない。 【写真】地震で到着が遅れた新幹線の乗客 津幡町で70代女性が顔を打って負傷し、町消防本部の救急隊が出動。けがの程度は不明で、地震との関係を調べている。県によると、27日午前0時現在、他に被害の情報は入っていない。 気象庁によると、震度5弱は輪島市門前と志賀町香能。羽咋市も震度5弱と考えられるが、記録が入手できていないとしている。 この地震で震度1以上の揺れは東北から四国の広範囲で観測した。26日夜は震度5弱以降も能登半島では地震が相次いだ。気象庁は約1週間、同程度の地震に注意するよう呼びかけた。元日の地震以降、周辺では地震活動が活発だとして、今後も強い揺れが起きる可能性があるとしている。 石川県で震度5弱以上を観測したのは、今年6月3日に5強の地震が発生して以来となる。震度5弱の地震により、能登周辺を震源とする震度1以上の地震は今年1961回となった。 JR西日本によると、北陸新幹線は26日午後11時6分、富山―金沢間以外で運転を再開した。倶利伽羅トンネル内で停止した「つるぎ」には乗客約80人が乗っている。七尾線は一時運転を見合わせた。 震度5弱を観測した志賀町の役場で宿直勤務中だった男性職員は「横揺れが20~30秒ほど続いた。住民からの電話が相次いだ」と話した。輪島市の仮設住宅で暮らす白木美智子さん(87)は「携帯電話のアラートが鳴って起きた。心臓がバクバクして、怖くて眠れない」と不安そうな様子だった。 石川県で震度5弱を観測した地震で、各地の震度は次の通り。 震度5弱=輪島門前、志賀香能(石川)▽震度4=富山市役所、高岡広小路、氷見(富山)七尾、輪島、穴水(石川)福井、越前織田(福井)▽震度3=上越(新潟)富山(富山)金沢、加賀(石川)鯖江(福井)長野(長野)高山奥飛騨温泉郷(岐阜)彦根(滋賀)大東(大阪)豊岡(兵庫)鳥取福部(鳥取)など