巨人・戸郷 台湾でも圧巻奪三振ショー 順調証明の3回6K無失点 3・29開幕阪神戦へ死角なし
「親善試合、中信兄弟1-4巨人」(2日、台北ドーム) 巨人・戸郷翔征投手(23)はグラブをたたきながら、ゆっくりマウンドを降りた。球団創設90周年を記念した歴史的一戦。「声援が力になった」と感謝した。圧巻の投球術にスタンドからは鳴り止まない拍手。3回を投げて2安打、無失点。巨人の若きエースが開幕に向けて、弾みをつける奪三振ショーを見せた。 【写真】インタビューで神対応の秋広 マイクに合わせかがむ工夫がすごいw 台湾の人気No.1球団を圧倒した。初回、岳政華、陳子豪の左打者2人を、連続で空振り三振に斬った。いずれも外角低めに落ちる宝刀フォーク。3番・周思齊も同球で三振に抑え、3者連続三振と完璧なスタートを切った。二回は一転、1死から詹子賢、2死一塁から江坤宇と、右打者2人に厳しく内を突き、直球で見逃し三振を奪った。 「台湾のファンの方ははすごい応援で、初めて体験することが多かった。ヒット1本の歓声は今でも耳に残っていますね」。三回、1死から右前打を許したが、岳政華を142キロで詰まらせ、注文通りの6-4-3で打ち取った。6奪三振。巨人の若きエースが異国の地で、名刺代わりの圧巻投球を見せた。 入場者は台湾プロ野球史上最多の3万7890人。台北ドームが満員になったのも初めてと、歴史的一戦に台湾の野球ファンが酔いしれた。そんなお祭り騒ぎの中で戸郷は、2月23日のオープン戦開幕・阪神戦に続き、今年2度目の実戦マウンド。動じる様子も見せず球の出力、数ともに順調に段階を上がった。3・29開幕戦マウンドに向け、死角は見当たらない。