投票終了“繰り上げ”和歌山は73% なぜ地元住民から要望? 午後8時のはずが、午後4時に閉まる投票所も
27日の衆院選で、全国にある投票所の約4割が午後8時の投票終了時間を繰り上げ、SNSでは議論が巻き起こっています。
投票時間は「午前7時から午後8時まで」と法律で決められています。ただし、特別の事情がある場合は、自治体の選挙管理委員会の判断で終了時刻を一定の範囲で繰り上げることができます。 今回の衆院選で終了時刻を繰り上げた投票所の割合は全国平均39.2%、近畿2府4県のうち最も高かったのは和歌山県73.7%でした。
和歌山県有田川町は、27あったすべての投票所で終了時刻を繰り上げました。4ヵ所は、最も早く午後4時としました。そのうちの一つ、町内にある境川コミュニティセンターが投票所となる有権者は37人でした。 (中村想人アナのリポート)「この地域、見てみますと人通りはほとんどありません。たまに車が通る程度です」 地元の人たちは投票所が早めに閉まることをどう思っているのでしょうか? ――Q.投票所が午後4時に閉まると不便は? (地元住人)「ないです、別に。投票する日は朝からみんな行く、早めに。そういうふうに慣れてしまっている」 ――Q.いつもどれぐらいに行く? (地元住人)「8時過ぎですね。早く行ってこようと」
有田川町の選挙管理委員会によると、終了時刻の繰り上げは実は「立会人を地域から出すのは負担なので早く閉めてほしい」という住民側からの要望でもあるそうです。 立会人は、投票所で不正がないかなどを監視する役割を担いますが、選管が地域住民に立会人の依頼をしても頭を抱えられることもあるといいます。こうしたことから、早めに閉める投票所は選挙のたびに増えています。