上白石萌歌が“憧れるあの人”のドラマ「滅相も無い」で熱演!「誰かひとりでも救われたらいい」
映画、ドラマ、舞台、そして音楽活動までと幅広くその才能を開花させる上白石萌歌さん。4月16日(火)よりスタートした新ドラマ「滅相も無い」に出演している上白石さんに、作品のトリッキーな特異性と溢れんばかりの演劇愛を思う存分語ってもらった!
前代未聞の“穴”ドラマ。SF群像劇に魅せられる!
4月16日の真夜中、中川大志さん×染谷将太さん×上白石萌歌さん×森田想さん×古舘寛治さん×平原テツさん×中嶋朋子さん×窪田正孝さん/堤真一さんの豪華俳優陣が集結し、稀代の劇作家であり演出家の加藤拓也さんが手掛ける“誰も観たことのないドラマ”がスタートした。 舞台は、突如巨大な“穴”が現れた日本。国民は混乱し、様々な調査が行われたが、穴の正体はわからないまま。やがて人々は、穴とともに暮らし始め、なかには穴に入ったまま戻らぬ者も多くいた。そのうち、「穴の中には救済がある」と説く者が現れ、穴を信仰する団体が結成される。ある日、8人の信者がリゾート施設に集まった。その団体では、穴に入る前に「なぜ穴に入ろうと思ったのか」の心情を吐露し、記録する必要がある。穴に入る日が近づいている者から順に、ひとりずつ打ち明けていくのだが――。 何やらあらすじだけでもそそられる内容、そしてその先の展開が読めないこのドラマのタイトルは「滅相も無い」。映像×舞台×SF×アニメーションの4軸で繰り広げられる群像劇に、あなたはまったく新しい映像作品を目撃することとなるだろう。
念願の出演に深まる作品愛!
完全オリジナルのSFヒューマンドラマ、監督・脚本を務めるのは、舞台作家を中心に最近では映像界でも活躍する、加藤拓也さん。演劇と映像を自由に行き来しながら目覚ましい活躍で注目される加藤監督は、業界内外に多くのファンを有する。本作の出演者たちも「加藤さんとお仕事できることに興奮しました」「また一緒に仕事ができてうれしかった」と口を揃えるほど。そして、上白石さんもまさしく加藤さんとの仕事を熱望していたと、熱を込めて語った。 「とにかく加藤さんの作品のファンなんです。初めて加藤さんの作品を観たのは6、7年以上前の演劇だったんですが、すごく新しくて。直感的に『この方といつかご一緒したい!』と思って、当時のマネージャーさんにもすぐ連絡したほど(笑)。この作品を受けるにあたって、ファンであるからこそ、自分が加藤さんの世界に馴染めるのだろうか、どう演出してもらうんだろうという怖さもありましたが、作品を良くしたいという気持ちが強かったですね」 憧れの人の作品で憧れの人と一緒に作るドラマは、上白石さんにとってどんな経験だったのだろう。そこには、さらに加藤監督の作品愛を深めるものがあったそうで。 「撮影中は、本音を言うと、絶対に加藤さんに嫌われたくない!(笑)と思っていて。加藤さんが書いた脚本に自分がどれだけ応えられるかっていうことを、すごく冷静に見てくださっている感じがして緊張しました。でも、裏側はこうなっていたんだ、こういう演出をするんだっていう驚きがたくさんあって、刺激になりましたね。 加藤さんのスゴイところは、なんといっても脚本が面白いところ。なんか、例えば…。私は今『なんか、例えば』って言いましたけど、そういう話し言葉が全部セリフなんです。普通の脚本って『お母さん、ありがとう』だけが書かれているんですが、加藤さんの場合は『なんていうか、あのー。お母さんね、ありがとう』って書いてあるんです。だから台本を覚えるのに時間がかかったけれど、それを実際に現場で発すると演じる役の人柄だったり魅力が見えてくるんですよ。本当に加藤さんの脚本の魔力ですよね」