公立中運動部、19市町で地域移行…スポーツ庁「重点地域」の兵庫県
今年度入学した生徒が3年生となり、日本中学校体育連盟の大会がある26年8月までは部活動を残すため、25年度中に部活動とコベカツを並行して実施。26年9月からの完全移行を予定している。 一方、各クラブの参加は会費制で、学校部活動と比べて各家庭の負担が増えることが想定される。活動場所への移動や安全面の確保などの課題もある。市教委は現在の小学4~6年生と保護者にアンケートを実施。運営を担う地域団体へのヒアリングも行い、今年度中に公募を始める。 計画案は、市教委のホームページで公開している。
人材確保や費用に課題
各自治体の課題、取り組みは様々だ。 新温泉町こども教育課によると、同町の小学5、6年生約190人や中学生約290人のうち、8割超が地域移行の実施を知らないという。かつて60キロほど離れた二つの中学校で合同部活をしたことがあり、地域クラブなども少なく、指導者の確保が難しい面もある。 播磨町では、大学と連携協定を結び、生徒がスポーツ心理学を学ぶ講義などを実施。姫路市と明石市では、指導員らが10校以上の生徒を対象に、水泳や剣道を指導する取り組みを行っている。猪名川町はコミュニティーバスを増便して、交通手段の確保を目指す。 県は、自治体による費用の支援や地元企業の協賛を募るなど、家庭の負担軽減策を模索している。