子どもの英会話が「まるでネイティブに変わる」3つのフレーズ
子どもに英語の発音をどう教えたらよいのでしょうか? 『7日間で英語がペラペラになる カタカナ英会話』を上梓した、ネイティブスピーキングコンサルタントの甲斐ナオミさんが、まるでネイティブのようになれる"はしょり英語"をご紹介します。 ※本稿は、甲斐ナオミ著 『7日間で英語がペラペラになる カタカナ英会話』(Gakken)から一部抜粋・編集したものです。
究極のはしょり3選
日本語と英語の発音が根本的に違うということは言うまでもありませんが、各単語を「正しく」発音することができても、ネイティブに話しかけられたときや、海外のテレビドラマを見ているときにさっぱり聞き取れないと多くの日本人が思っていると思います。どこからどこまでが1つの単語なのかがわかりづらく、 全部つながって聞こえてしまいます。 これはアメリカ人やカナダ人のネイティブは実は舌足らずで、 話すときにかなり「はしょる」からなのです。 そこで、「はしょり」や「つながり」を逆手にとり、それをカタカナにすることで「まるでネイティブ」な音になるメソッドを考えました。 一瞬、え?と思うカタカナ表記もたくさんありますが、これは教材の音声などのゆっくり、はっきりと話す英語と、ネイティブ同士が話すスピードの英語とで、聞こえ方がまったく違うからなのです。 という事で、ネイティブの英語ははしょりだらけなのですが、その中でも日常会話で頻出する究極のはしょりを3つご紹介します。 【究極のはしょり1】 アワナ(~がほしい)または(~がしたい) I wanna こちらの「アワナ」ですが、実は2つのパターンの短縮形でして、1つは「I want a」(~がほしい)、そして2つ目は「I want to」(~がしたい)です。 何かがほしいときには「I wanna」の後にほしいものを言います。例えば、「I wanna cookie」アワナ クキー(クッキーがほしい)という使い方になります。 ただし、「アワナ」は可算名詞、つまり数えられる名詞の場合のみ使えます。ジュースなど液体や抽象的な名詞ですと「I want a」ではなく「I want」の後に名詞が来るため、「アワン」になります。例えば、「I want juice」ですと「アワン ジュース」と発音します。 一方、何かがしたいときには「I wanna」の後に何がしたいのかという動詞を言います。例えば、「I wanna play」アワナ プレイ(遊びたい)という使い方をします。 【究極のはしょり2】 アン ガナ I’m gonna これは「I’m going to」を短縮した形でして、発音するときのポイントとしては、「アン」を言った後に口を閉じて音を一瞬出してから「ガナ」と言います。意味としては予定を伝える場合の(~する)になります。 使い方としては、「I’m gonna watch a movie tonight」アン ガナ ワーチャ ムーヴィ タナイッ(今晩、映画を見る)などがあります。「watch」と「a」は続けて言うため、「ワーチャ」になり、「tonight」も「トゥナイッ」と発音しても良いですが、「タナイッ」と発音するネイティブも多くいます。その場合、「タ」は軽く発音します。 【究極のはしょり3】 アガラ I gotta これは「I have got to」アハヴ ガットゥを短縮した形でして、途中に「I’ve got to」アヴ ガットゥ、そして「I’ve gotta」アヴ ガラがあります。どれも間違いではないので、言っても全く問題ありません。 「I gotta」は究極のはしょりで、ネイティブ同士が早口でしゃべっているときの発音です。意味としては、何かをしなくてはいけないと義務を伝える時に使います。 例えば、子どもでしたら「I gotta do my homework」アガラ ドゥー マイ ホウンムォーァッ(宿題をしないといけない)という文章が作れます。 ちなみに、「I gotta」と似た意味で「I have to」アハフタ(~しなければいけない)があります。基本的には両方とも同じ場面で使えます。 ちなみに、今回ご紹介したのはカナダやアメリカのネイティブのはしょりであって、イギリスでは地域によって「t」をはっきりと発音する傾向があったり、はしょり方も北米のはしょり方と違ったりします。 このように、子どもが英語のはしょりをうまく使えるようになりますと、ものすごくカッコよく話せている気分になり、自信につながったりしますので、学校では学ばない、生きた英語として教えるのも良いでしょう。
甲斐ナオミ(ネイティブスピーキングコンサルタント)