2014年の悪夢……レギュレーションにより、F1マシンが歴史上最も醜かったシーズン。ノーズの先端に棒が!|F1メカ解説
フェラーリF14のノーズデザイン
フェラーリのデザインはメルセデスのモノに似ていたが、先端の位置がはるかに低い位置にあった。その結果、ノーズはかなり幅広いモノになった。こちらもオンボードカメラのステーを、空力デバイスのように活用した。
ロータスE22のノーズデザイン
ロータスE22は、独特のアプローチを採用した。ライバルチームのようにノーズの先端に1本の棒を突き出すように取り付けたわけではなく、左右1本ずつ、合計2本の棒をノーズ先端に備えてきたのだ。しかも1本がもう1本よりも長く設定されており、その長い方でレギュレーションを満たすような格好になっていた。 まるでクワガタ虫だ。 なおこのロータスE22は、マシン後部の冷却用開口部の左右の形状が異なっており、これも注目を集めた。
レッドブルRB10のノーズデザイン
レッドブルは、ノーズの下に安定して気流を通すことを目指していたため、レギュレーション変更に対して、非常に興味深いアプローチを採用した。しかしライバルのように先端に棒状のデバイスを取り付けるわけではなく、レギュレーションによって規定された寸法の基準を満たすために中空のボックスセクションを選択した。 このボックスセクションの先端にはU字型の吸気口があり、気流を捕まえやすくなっている。ボックスセクションの後方にも開口部があり、気流はここから出て、ノーズの下に向かっていく。 レッドブルはまた、オンボードカメラをノーズ上面に配置し、レンズを覗かせるための開口部がノーズ上に開けられた。しかしこれは後に、メルセデスやフェラーリのようにノーズの両脇に移動され、空力デバイスとして使うことを選択した。
Matt Somerfield, Giorgio Piola