「良かれと思って」の指摘を「クレーム・老害」と受け取られてしまう…。細かいミスを注意する前に確認するべき点とは
◆即席チームでのコミュニケーション 「でもそんな関係性を構築するまで待っている余裕がない環境だったらどうするんだ」というケースもあるでしょう。 私もベンチャー企業のような環境の変化が激しい職場ばかりでしたので、即席チームでも少しのミスもなく完璧に仕事をしなければいけないという癖が身体に染みついています。 では当時、自分はどのようにコミュニケーションをとって仕事をしてきていたかと思い返してみますと、たとえば「この業務は絶対に間違えてはいけないから、もしあなたの作業で間違いを見つけたらすぐ指摘するし、時間がない時はあなたの許可なく間違いを直接直してしまうかもしれないけど、それでも大丈夫?」と相手に許可を得ていました。 そして「間違いを都度指摘するけど、意地悪とか悪意でやっているわけではないからね」と伝えていました。
◆黙って見守る優しさ 新しい人間同士ですぐプロジェクトを推し進めなければいけない時はこのような形で最初に確認しあうのも一つの方法だと思います。 ただ一般的には、新しい環境に馴染む際に、関係性ができていない中で、あれこれ指摘したり主張したりすると、良かれと思ってしたことが、逆に関係性をぎくしゃくさせてしまうこともあります。 そのため、関係性が構築できるまでは細かいミスなど相手の気になるところがあっても黙って見守る優しさを持つことも大切だと思います。 ※本稿は、『メンターになる人、老害になる人。』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。
前田康二郎