エリザベス女王の新銅像に「まったく似ていない」と批判殺到「これは侮辱!」「ミセス・ダウトの方が似てる」
エリザベス女王(2022年9月8日没)が死去して2年。彼女の人生と功績を記念した銅像がイギリス・北アイルランドで製作され、9月6日に除幕式が行われた。 【画像・動画】こんなに似てない!エリザベス女王の銅像 この銅像が、イギリス国内のみならず世界中で話題を呼んでいる。 アントリム & ニュータウンアビー地区(カウンシル/地方自治体)の委託により、アントリム城庭園の中に建てられたこの銅像。エリザベス女王と2匹のコーギー(犬)の銅像が、先に建てられた夫・フィリップ殿下の銅像と共に「一つの銅像群」となっている。 特にエリザベス状の顔部分に注目してほしい。「エリザベス女王の銅像」と知っていなければ「誰の銅像なのか分からない」というほど、女王にまったく似ていないのだ。
アントリム & ニュータウンアビー・カウンシルは9月6日、公式Facebookアカウントに「女王陛下の威厳ある姿をとらえており、その優雅さ、不屈の精神、そして生涯にわたる公務への献身を反映している」と自画自賛的コメントを投稿。 しかしこの投稿の後、市民からの厳しいコメントが相次いだ。 「ひどい銅像」 「これはトリビュート(賛辞)ではなく、侮辱のよう」 と歯に衣着せぬ言葉を書き込む人もいれば、 「女王よりも、ミセス・ダウトの方が似ている」と映画のキャラクターを思い出した人もいたようだ。
実は批判を覚悟していた…?
SkyニュースやBBCの報道によると、同自治体は声明に下記のように記載。 「芸術は時に、多様な意見が寄せられるものだが、この銅像は実際に見たほとんどの人に温かく受け入れられたことを強調しておくことは重要だ」 自治体側も完成像を見て「これは…まずい…(汗)」と思ったのかもしれない。「多様な意見が寄せられる」可能性にあえて触れ、しかし「一般的には好意的な反応が多かった」と強調している。
北アイルランド在住のアーティストが製作
エリザベス女王、2匹のコーギー、先に作られたフィリップ殿下の銅像のすべてを製作したのは、北ベルファスト在住のアーティスト、アント・ブレナン氏だ。 フィリップ殿下の像も正直「よく似ている」とは言い難いが、エリザベス女王の「似てなさぶり」に比べればまだマシと言える。 加え、2人の姿勢や服の質感にも違和感があることも指摘されている。 唯一の救いは2匹のコーギー。エリザベス女王はコーギーが大好きで、たくさん飼っていたことで知られている。犬の像は大変愛らしく作られている。
似てないからこそ…「聖地」に?
あまりに似ていないことで一躍有名になったこの銅像だが、実は「似ていないことで有名な銅像」は世界に数多くある。 今後、このアントリム城庭園のエリザベス女王像も、コアなロイヤルファンはもちろんのこと、「似てない銅像」ファンにとっても「聖地の1つ」になるかもしれない。
文:宮田華子