コバルト投資で月利15%勧誘 2億7000万円を違法集金か 返金訴える投資家に逆ギレ
ひと月の利息が15%得られると投資家を勧誘していた疑いで、6人が逮捕されました。社長の男が「ジャンボジェット機を20機、現金で買った」と豪語していました。 【画像】敬語から責める口調に…容疑者とみられる人物とのLINEやり取り
■月15%の高配当 コバルト投資勧誘
ふてくされたように、堂々と前を向いて歩く男。逮捕されたのは、東京・港区のコンサルティング会社の社長、李基道容疑者(39)ら男女6人です。 毎月15%の高配当をうたい、出資者4人に対し、無登録で株の購入を勧誘した疑いが持たれています。 その誘い文句は、アフリカの鉱山採掘です。 日本からおよそ1万3000キロ離れたアフリカ中央部に位置するコンゴ民主共和国。おもな産業はコバルト採掘で、生産量は世界のおよそ8割を占めています。 コバルトは、スマートフォン1台におよそ8グラム含まれるなど、世界的な需要が高まっています。 警察によりますと、李容疑者はコンゴでのコバルト採掘への出資を持ち掛けていました。
■信用させる手口 「現金でジャンボ20機」豪語
李容疑者は、出資者を信用させるため、こんな話をしていました。 李容疑者 「大手総合商社と取引がある。大手企業が保有しているコバルト採掘区画の隣を所有している」 信用させるためか、こんなエピソードもあります。 李容疑者 「ジャンボジェット機20機をキャッシュで買った。海外の不動産会社に勤めて2、3年目で売り上げ世界一になり、年収は8億あった」 そもそも鉱山の採掘計画自体に実態がなく、羽振りの良さを想像させる発言は、すべて嘘とみられています。 勧誘の際に使ったとみられる資料には、鉱山の写真のほか、「コバルトの含有量について専門機関に調査依頼済み」などとあり、知識のない人なら、信用してしまいそうな具体的な数値の記載もありました。細部にわたって、丁寧に作り込まれているのが分かります。
■別の投資話の被害者 「不安ながらも丸め込まれた」
李容疑者から、コバルト採掘事業とは別の投資話を持ちかけられた男性に話を聞くことができました。 李容疑者に投資を勧められた人 「借金返済とか、そういった目的。自分の収入を増やしたい」 男性によると、人気ゲーム機などをクレジットカードで購入すれば、李容疑者らが海外で高額転売し、商品の購入費と、利益の一部が振り込まれるというものでした。 李容疑者に投資を勧められた人 「(担当者の)住所を明かしているので、『逃げないですよ』と言われて。不安ながらも丸め込まれたというか」 当初は、振り込みがあったといいますが、支払いは8月から行われていません。 李容疑者に投資を勧められた人 「支払いできないというお話があって、え?と思った。そこでこれ詐欺だなと」 「在庫(買った商品)渡してから、3カ月とか4カ月経っているので。さすがにもう返す気はないだろうな。お金が戻ってくるというビジョンはまだ見えてない」