《モリタク流人生観》がんステージ4の森永卓郎さんの“食べたいものを食べる”生活 食べ放題が叶えてくれる「スプーン1杯分のカレーと焼きそば3本と焼き肉2枚」のわがまま
スーパー銭湯で温浴療法
食生活以外の習慣では、スーパー銭湯通いが新たなルーティンになった。 「がんになってからの習慣です。奥さんと毎週一緒に行ってます。温浴療法がいいとすすめられたのと、掛け流しの温泉に入っていると発想が泉のように湧いてくる。実はいま寓話を執筆しているのですが、1回湯船につかると3つくらいストーリーができます。私は温泉に入っているときと、飛行機が高度8000m以上を飛んでいるときに、クリエーティビティが桁違いに上がるんです。 やめられない習慣もあって、大きな声じゃ言えないけどたばこはバンバン吸ってます。1日15~20本くらいかな。免疫力って結局は前向きな気持ちなんだと思います。ストレスをためると免疫力が落ちて、がん細胞が優勢になってしまう。だから禁煙してストレスがたまるくらいならバンバン吸ってしまおうというわけです。ただ、お酒は体にかなり負担がかかるので1か月にひと口くらいかな」 来春の桜は見られないと宣告されてから、間もなく1年が経つ。森永さんは、いまの食生活こそが自分の命を延ばしていると語る。 「好きなものを好きなだけ何も気にせず食う。やりたい放題。何も気にせずバットを振り抜く。そう決めてから絶好調、あんまり死ぬ気がしませんね。 ただし、これはあくまで私個人の人生観です。やりたい放題やって寿命が短くなる可能性もある。だけれども、多少縮んでもなんのストレスもなく、苦痛もなく、残りの人生を過ごす方がいいというひとつの選択肢。自分の人生ですから、自分で選ばないとね」 寓話はすでに第一集が完成し、年内に刊行予定。好きなものを好きなだけ食べながら、温泉につかって生まれたストーリーには森永さんの生き様が詰まっているはずだ。 (了。) ※女性セブン2024年11月7日号