「問題が漏れた可能性」 学力テスト一斉実施を中止 さいたま市 匿名の保護者から市教委に「生徒の間でテスト問題の画像が広がっている」と指摘
埼玉県さいたま市内の中学3年生約1万人を対象とした市独自の学力テストが急きょ取りやめになった問題で、主催する市中学校長会と市教育委員会がテストの一斉実施の中止を決め、保護者に13日に通知したことが分かった。一斉実施中止について、市教委は「問題が漏れてしまった可能性があるため」と説明している。 突然の中止…匿名の保護者「生徒間でテスト問題が広がっている」と指摘、テスト前日に取りやめ決定
今月6日に実施予定だったのは「第2回さいたま市中学校長会学力検査」(校長会テスト)。前日の5日午前に匿名の保護者から市教委に投書が届き「生徒間で学力検査の問題を撮影した画像が広がっている」と指摘があり、同封されていた画像は実際にテストで出題される問題だった。市教委は「公正性、公平性に関し、疑義が生ずる可能性がある」などとして取りやめを決定。5日夕方、保護者宛てに文書をメール配信していた。 市教委によると、全学校での一斉実施は行わないが同様の試験内容で各校がそれぞれ実施。進路相談や進路指導の際の参考資料にするという。 市教委は問題が漏えいした可能性について「現状把握をしていて調査中」とした上で、来年1月に実施予定の「第3回校長会テスト」に向け、校長会と連携を取りながら、問題用紙など一式の管理体制の見直しや徹底、実施マニュアルの見直しなど、再発防止に努めていくとしている。