料理を盛り付ける料理人たち

　京都の一流料理人らが長崎県五島市の新鮮な食材を使った創作料理を提供するイベントが４、５の両日、同市上崎山町の高級リゾートホテル「五島リトリートｒａｙ」で開かれた。五島牛、クエなどを使った９品の会席料理を、県内外の料理人や一般市民ら両日計４０人が堪能した。 　五島の食材の新たな可能性を探り販路拡大につなげようと、食のイベントを手がける「どこ・いこ」（京都市）が企画。京料理の名店「一子相伝なかむら」「直心房さいき」「木乃婦」の主人と、五島リトリートｒａｙの総料理長が共同で会席料理を考案した。 　４日は厳選された食材を使い、それぞれの特性を生かして仕上げた９品を参加者が味わった。参加者からは「五島の食材の魅力を発見できた」「京都の料理人の技と地元の食材の融合が素晴らしかった」といった感想が聞かれた。 　料理人たちは五島の食材の質の高さなどについて説明。ミシュランガイド三つ星店「一子相伝なかむら」の６代目主人、中村元計氏は３年前から五島のイセエビを積極的に仕入れており「生産者が食材の価値を理解し、適正価格で提供することが、その真価を高める」と話した。 　企画した「どこ・いこ」の西村康浩代表取締役は「五島の豊かな食材と京都の料理人の技術を組み合わせることで、新たな価値を創造できた。今後も五島の食材の魅力を全国に発信し、地域の活性化に貢献していきたい」と話した。