室内練習場でバットを振る宗山

　楽天のドラフト１位・宗山塁内野手（２１）＝明大＝が９日、「４５歳現役」の目標を掲げた。楽天モバイルで新人合同自主トレ初日を迎え、お手製のドリンクやフォームにこだわった走法で意識の高さを披露。「４５歳くらいまで現役を続けたい」と、野手では野村克也や落合博満らに並ぶ息の長い選手を目指すことを誓った。 　突き刺さる熱視線にも、宗山は全く動じなかった。新人合同自主トレ初日。三木監督ら首脳陣に加え、約３０人の報道陣が集結したが、「シーズンに入ってもカメラはあるし、いろいろな方が見る中でのプレーになる。そのための準備と捉えています」と緊張の色は一切なかった。外では雪が舞う中、室内でキャッチボール、ノック、打撃練習などを約２時間。「自分の地元（広島県三次市）もかなり寒い所だった。体の動き自体は悪くないです」と初日から軽快な動きを見せた。 　プロ１年目がスタートした記念の日に、「４５歳くらいまで自分の中では現役を続けていきたい」と大きな目標を掲げた。４５歳シーズンでの出場は、野手では野村、落合ら過去７人だけの“偉業”。楽天では４３歳の山崎武司を抜く球団野手最年長記録になる。息の長い選手を目指すため「日によってコンディションの差があると戦えない」と分析。合同トレ初日から、動画や本から得た知識を生かした意識の高さが垣間見えた。 　新人恒例のシャトルランは３位の１０５回。「ランメニュー一つにしても、軸をぶらさずに無駄な力をいれずに走るということは必要」と、こだわりのフォームを崩さずに走り切った。さらに、休憩中に汗をぬぐいながら手にしたのは謎の赤色のドリンク。大学３年頃から毎日飲んでいるもので「動くためのエネルギーと回復が早くなる」と糖質とアミノ酸を調合した特製だ。味を聞かれると「ビーツっていわれるものと、糖質はバナナのような味。ちょっと何味かは分からない」と笑った。 　新人合同自主トレは２８日まで。視察した三木監督は「身のこなしもすごく華麗だし、早くユニホームを着て動いている姿を見たい」と期待した。「いつでもキャンプに入れるよう準備したい。周りに流されず、自分のやるべきことをしっかりできたら」と宗山。ドラフトで５球団が競合した２０年に１人の遊撃手は、自己流を貫いて鍛え抜く。（秋元　萌佳） 　◆宗山　塁（むねやま・るい）２００３年２月２７日、広島・三次市生まれ。２１歳。三良坂小１年から三良坂少年野球クラブで野球を始め、三良坂中では軟式の高陽スカイバンズでプレー。広陵では甲子園に２度出場。明大では１年春からベンチ入りし、２年春に首位打者。ベストナイン３度。リーグ戦で歴代８位タイの通算１１６安打。３年の３月には侍ジャパントップチームにも選出。１７５センチ、７９キロ。右投左打。