【インターハイ2024男子展望】地元の期待を背負う福大大濠と福岡第一…開志国際、日本航空らがひしめく激戦区の行方は
■東山が一歩抜け出ているか!? 八王子、福岡第一も不気味な存在
次に右上のブロックを見てみよう。第3シードの東山高校(京都府)が4強入りの最有力候補だ。昨年の夏は、あと1勝で初優勝を逃した。ウインターカップではベスト8で敗退となり、今年はその悔しさをコートで味わった瀬川琉久(3年)と佐藤凪(2年)が攻撃の中心。抜群のオフェンススキルを誇る瀬川は今大会ナンバー1プレーヤーと言っても過言ではなく、華麗なプレーで会場を沸かせてくれるだろう。脇を固める松島慎弥、南川陸斗(ともに3年)のフォワード陣も悲願達成へのキーマンに挙げられる。 東山と同じ山には、中部大学第一高校(愛知県)、北陸高校(福井県)といった全国常連校も入った。互いに初戦をものにすれば顔を合わせ、多くの視線を集める2回戦となりそうだ。反対側では八戸学院光星高校(青森県)に注目。東北大会では接戦を勝ち上がって優勝を成し遂げた同校は、昨年も全国のコートに立った越田伊吹、尾﨑空悟(ともに3年)を軸にベスト4への挑戦権獲得を目指す。 右下のブロックは、関東大会で優勝した八王子学園八王子高校(東京都)が第2シードに入った。堅守速攻を武器に優勝を狙う同校は、U18日本代表にも選出された十返翔里(3年)が絶対的エース。初戦から競り合いが予想されるが、十返が昨年から一皮剥けた活躍でチームを高みへ引き上げられるか注目したい。 八王子学園八王子の行手を阻むのは、藤枝明誠高校(静岡県)と福岡第一高校(福岡県)か。中でも福岡第一からは目が離せない。3年連続の出場となるが、今年は福大大濠の牙城を崩せず「開催地枠」での出場。とはいえ、優勝候補の一角であることは変わりなく、このブロックを勝ち抜く可能性は大いにある。そのカギは、40分間を通して“日本一の堅守速攻”を披露できるかどうかだ。 地元の大声援を背に、福大大濠と福岡第一が決勝の舞台に辿り着くか。それとも、別のライバル校が勝ちあがり夏の日本一を手にするか。パリオリンピックにも負けない熱き戦いが、いよいよスタートする。
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