すすきの爆発火災から1週間 悪意を持った人物への「ガソリン」の販売を防ぐには? 現場だけでは限界も
HTB北海道ニュース
札幌・ススキノの爆発火災からきょう(12月3日)で1週間です。 「ガソリン」に火をつけた放火事件とみられていますが、悪意を持った人物への「ガソリン」の販売を防ぐには限界もあるようです。 先月26日、札幌・すすきのガールズバーで起きた爆発火災。4人が搬送され、このうち火をつけたとみられる41歳の男性はいまも意識不明のまま。 男性の元交際相手で20代の女性従業員ら3人が大やけどを負いました。 ■ガールズバーの代表: 「営業していてカウンターにお客様2人、中に女の子が3人いまして、無言で帽子をかぶった作業服の男が入ってきたと。そして入口からカウンター内に入ってきて、無言でそのままガソリンをかけた。」 交際関係のもつれが事件につながったのでしょうか。 男性は通報の9分前、SNSに犯行予告ともとれる投稿をしていました。 ■京アニ20「ガソリン」を使った放火事件は、過去にも。 36人が死亡した2019年の京都アニメーションの放火殺人事件。 被告の男は発電機に使うと偽り、ガソリンスタンドでガソリン40リットルを購入したとされています。 この事件を受け、2020年2月に消防法が改正。 ガソリン販売をめぐり規制が強化されました。 実際に、ガソリンを販売の現場では、どのようなやり取りが行われているのでしょうか。 ■ビックセルフ 東橋SS 工藤祐一店長: 「お客様がガソリンの専用の携行缶を持ってきていただいたら、こちらの用紙にお客様のお名前、ご住所、使用目的を記入していただきます。」 札幌市中央区にあるガソリンスタンド。 ■鈴木麻友記者:「ここでは車への給油はセルフですが、携行缶にガソリンを入れて持ち帰る場合は、まず、インターフォンで店員を呼び出す必要があります。そして、用紙に使用目的などを記入し、身分証明書を提示しないと購入ができません。」 法律で定められた手順ですが、これだけでは悪意を持った人物へのガソリン販売を防ぐのは難しいともいいます。 ■ビックセルフ 東橋SS 工藤祐一店長: 「住所と名前だけだと、どういう使用目的か、本当のことを書いているのかは現場では判断できない」「北海道の場合は雪が降ると除雪機使うのにガソリンを使うので、そうなってくるといろんなお客さまが来られるので、一見だけで不審だと断定することは難しい状況。」 実際に、26人が死亡した大阪・北新地のビルでの放火殺人事件でも、ガソリンスタンドで購入したガソリンが使われました。 ここでは、「バイクに使う」などと説明されていたということです。 そして今回、ススキノで起きた放火事件。 捜査関係者によりますと、男性の関係先からは「ガソリン」を購入した際のレシートと携行缶が見つかったということです。 警察は、現住建造物等放火事件として捜査をしています。
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