タジマモーターがミニカー規格のEV「Tミニ」発表。超低床バスと5ナンバーの商用EVも登場
斬新さ光る超低床バスと5ナンバーサイズの商用バンも登場
今回発表されたほかの2モデルは商用車で、NAO2-8J(NAO2-6J)は低炭素型モビリティの普及のために環境省が実施している制度で、20km/h未満で公道を走ることができる電動車「グリーンスローモビリティ」の補助金対象モデルとなる。 外観はポリカーボネイト製の透明ウインドウが特徴的な8人乗り(6人乗り)のバスだが、最大の特徴は床面の高さが地上から25cmという超低床のフラット設計になっているということ。子どもからシニアまで乗り降りしやすいだけでなく、傾斜の浅いスロープを展開することで車いすがそのまま乗り込めるなど親切設計のユニバーサルデザインとなっている。 一般的にEVのバッテリーは床下に敷き詰められることが多いが、低速域を走行するためバッテリーは18.8kWhと小さめ(航続可能距離120km)で運転席/助手席の下に収まり、またインホイールモーター(×4個)を採用するため前後左右のホイールはシャフトで繋がっていない、スペース効率に優れた設計が施されているのだ。しかも4WDだから走行安定性も担保する。 日本ラリー界のレジェンドとも言える田嶋伸博(モンスター田嶋)CEOが創業し、モータースポーツに挑戦する同社らしく車体剛性や操縦安定性は折り紙つき。広い空間設計や明るく見晴らしの良いボディ構成からは斬新さも感じられるモデルである。 最大積載量700kgの商用バン「TVC-700」と3列シート7人乗りの乗用ワゴン「TWC-07」は、近距離の輸送/デリバリーを想定したEVだ。いずれも全長4.5m/全幅1.7m以内の5ナンバーサイズに収まるコンパクトさで、5.5mという最小回転半径はトヨタ ノア/ヴォクシー(5.5m)やホンダ ステップワゴン(5.4m)といった国産ミニバンたちとほぼ同じ数値で、日本の狭い道路環境にも適した仕様と言えそうだ。 駆動用バッテリーは世界シェアナンバー1のCATL製で、41.86kWhの容量により走行可能距離はWLTCモードで251kmとなっている。長寿命の特性を持つLFP(リン酸鉄リチウムイオン)電池を採用しており、その性能は「6年/36万km」という長期のバッテリー保証制度を取り入れていることからも伺える。 乗用ワゴンTWC-07の車両価格は547万8000円。一方のバンはCEV補助金(もしくはLEVO補助金)の対象車となっており、購入価格は車両価格488万4000円から所定の額が差し引かれることになる。