ユーロ下落、対ドルで2022年11月以来の安値-1.03ドルに近づく
(ブルームバーグ): ユーロは2日、前日比で0.4%下落し、一時1ユーロ=1.0314ドルと2022年11月以来の安値となった。昨年9月下旬は1.12ドルを超えていたが、その後約8%下落している。欧州経済への懸念や米国との金融政策の相違が背景にある。
輸出依存度の高い欧州経済が、米国の次期政権が導入すると見込まれる関税で打撃を受けるとの懸念や、欧州中央銀行(ECB)が米金融当局より積極的な利下げを行うとの予想により、ユーロは下落している。ドイツやフランスなど欧州内の経済大国での政治的不透明感も、ユーロ売りに拍車をかけている。
多くのストラテジストは、ユーロが今年中に対ドルでパリティー(等価)かそれ以下まで下落すると予測している。心理的に重要な節目とされる等価割れは、2022年にロシアのウクライナ全面侵攻で欧州のエネルギー危機が起き、景気後退の懸念が高まった際以来となる。
原題:Euro Falls to Weakest Level Versus US Dollar Since November 2022(抜粋)
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Alice Atkins