J1と海外クラブ必見!? J2からステップアップ濃厚な最強の10人。今季印象的な活躍を見せたのは?
DF:新保海鈴(しんぼ・かいり)
生年月日:2002年8月16日(22歳) 所属クラブ:レノファ山口FC 2024リーグ戦成績:37試合1得点8アシスト 元サッカー日本代表の田中隼磨の息子であることでも知られる新保海鈴は、急激な成長を続けている22歳のサイドバック(SB)だ。 中学時代まで柏レイソルの下部組織でプレーしていた新保は、高校時代はセレッソ大阪U-18で活躍し、その後はセレッソ大阪U-23でJ3でのプレーも経験し、2021年にレノファ山口FCに加入した。 山口での1年目はJ2での出場数が3試合にとどまり、2022シーズンはテゲバジャーロ宮崎、2023シーズンはいわてグルージャ盛岡へと期限付き移籍。J3で経験を積んだのち、今シーズン山口に復帰した。 新保は左足のキック精度に優れたSBで、今シーズンのJ2で8アシストを記録している。リーグ2位の177本というクロス数を誇り、山口の攻撃の起点となった。また、この質の高いクロスを防ぐために相手DFが詰めてくると、冷静にかわす突破力もあるだけに、相手にとっては厄介な存在だ。 1得点8アシストという数字は、J3の盛岡で過ごした2023シーズンと同じ成績で、リーグレベルが上がっても同等の成果を残したことになる。次のステップとして、J1挑戦を見据えるのは自然な流れだろう。 攻撃的な左SBを求めるクラブは、すでに動き出していても不思議ではない。
FW:田中和樹(たなか・かずき)
生年月日:2000年1月13日(24歳) 所属クラブ:ジェフユナイテッド市原・千葉 2024リーグ戦成績:33試合5得点9アシスト 田中和樹は、今シーズンのジェフユナイテッド市原・千葉で飛躍的な成長を続けた選手のひとりだ。 法政大学から2022年に京都サンガF.C.に加入した田中は、J1で戦うクラブでなかなか出場機会に恵まれず、2023年に期限付き移籍で千葉に加入した。新天地でレギュラーの座をつかみ、J2リーグで38試合に出場。その活躍が評価され、今シーズンからは完全移籍に切り替わり、さらなる成長を遂げている。 もともとスピードや運動量などのアスリート能力が高く評価されてきた田中だが、今シーズンは特にゴールに直結する動きに進化があらわれ、2023シーズンのリーグ戦と比べると、得点は2から5に、アシストは4から9に、いずれも大幅な向上を見せた。 第35節のヴァンフォーレ甲府戦では、1-1で迎えた86分に豪快な左足のボレーシュートを叩き込んでチームを勝利に導いた。試合後にクラブの公式サイトで「自分の武器として、体力的に落ちることなく武器を表現できるというところがあると思っているので、相手が疲れてきたところで自分がもう1段階ギアを上げて切り込んでいこうと。それをチームメートとも共有している」と語り、試合終盤に強みがあることと自身を分析していた。 得点とアシストの数だけでなく、アタッキングサードで相手に与える脅威という面でもはっきりと成長が見られる。ドリブル63回、クロス143回はいずれもチームトップの数字で、今シーズンの千葉にとって重要な選手であることは明らかだ。