大谷翔平だけじゃない…MLBピッチャー「ヒジ故障者が多すぎる」問題、原因はピッチクロックか、球速か?「だから大谷翔平は背中の筋肉を鍛えた」
野球少年にとって、速球を投げるのは憧れであり、夢である。 私の世代だと(昭和42年生まれ。いわゆる「KK世代」)、小学校の同級生でいちばん速い球を投げられる投手を誰もが知っていたし、畏怖の対象でもあった。 【現場写真】「新通訳が素晴らしいから…」大谷翔平が記者たちを笑わせたシーン&6年前メジャー初本塁打から大谷のカラダはこんなに変わった、などすべて見る
ヒジ故障者の“長いリスト”
そして半世紀ほどが経ち、投手たちは進化を遂げた。 日本球界では、ドラフト前に「150」を出すのがひとつの目安となり、アメリカでは「95マイル=約153キロ」が基準値となっている。 しかし、今季のメジャーリーグでは主戦投手が肘のケガによって戦線離脱するケースが多く、4月14日のドジャース対パドレスの中継を見ていたら、現在、離脱中の選手のリストが挙がっていた。 ■MVP受賞者 大谷翔平(ドジャース) ■サイ・ヤング賞受賞者 コール(ヤンキース) アルカンタラ(マーリンズ) レイ(ジャイアンツ) ビーバー(ガーディアンズ) デグロム(レンジャーズ) ■オールスター選出経験者 ビューラー(ドジャース) マクラナハン(レイズ) ジオリト(レッドソックス) バティスタ(オリオールズ) ヘンドリクス(レッドソックス) ■期待の星 ストライダー(ブレーブス) ペレス(マーリンズ) メイ(ドジャース) ブラディッシュ(オリオールズ) バズ(レイズ) だいぶ、多い。
15年で「豪速球」はこんなに増えた
先日、メジャーリーグの選手会が、肘の故障の増加はピッチクロック導入の影響と主張したが、メジャーリーグ機構側は真っ向から否定し、「投手の球速、スピンレートの上昇」が直接的な原因であると反論した。 日本のメディアは「ピッチクロックが原因では?」という論調に飛びついたが、さすがアメリカは数値で証明してくる。14日の放送では故障者のリストに続いて、こんな数値が紹介されていた。 ■95マイル以上のフォーシーム、シンカーの割合 2008年 13% 2023年 35% ■85マイル(約137キロ)以上の変化球の数 2008年 3万3956球 2023年 7万7300球 こういうデータがパッと出てくるところもすごいが、投手たちがいかに「スピードへのあくなき欲求」を進化させてきたかが分かる。 現代はまさに、「豪速球」時代なのだ。
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