DeNA、竜をスイープのはずが…大逆転負けを招いたリリーバー陣に三浦監督「悪いのが全て出たかなと思います」
◆ 痛すぎる1敗… 一発攻勢に小技も交える攻撃に呼応するように、助っ人ピッチャーも力投。投打ガッチリと噛み合ったDeNAが中日に圧勝する勢いも、終盤に思わぬ竜の意地を見せられ一転苦戦。1度相手に傾いた流れは勝ち越しても取り戻せず、屈辱の大逆転負けを喫した。 先発のアンドレ・ジャクソンは初回を簡単に3人で仕留めると、その裏好調の梶原昂希に自身初の先頭打者アーチが飛び出す最高のスタート。2回には牧秀悟と宮﨑敏郎の連打から山本祐大の3ランで序盤で4点を奪取した。4回には1死三塁のチャンスの場面で、京田陽太がセーフティスクイズを成功させるなど、剛柔併せ持つ攻撃で得点を重ねた。 投げてはジャクソンが7回まで1失点で踏ん張ると、この回迎えたピンチも佐々木千隼が狙い通りの内野ゴロを2つ打たせ火消しに成功。しかし8回4点差で投入した山﨑康晃が乱調で1点を奪われると、急遽マウンドに上ったJB・ウェンデルケンも勢いを止められず同点とされる。 負けられないDeNAは先頭の牧秀悟が二塁打でチャンスメイクすると、柴田竜拓のバントを挟み山本祐大のタイムリーで勝ち越したが、抑えの森原康平も誤算。アウトは関根大気のファインプレーだけでしか取れず、4安打を集められ同点とされると、交代した中川颯も打ち取った当たりをレフト前に落とされ逆転を許した。裏の攻撃はライデル・マルティネスの前に為す術もなく、三者三振で痛い星を落とした。 試合後三浦監督は攻撃について「試合展開的にね、いい形で先制、中押しっていう形でできましたし、8回に追いつかれても牧が出て、柴田が難しいバンドをしっかり決めて、祐大が打ってってとこでね、 いい形で攻められたと思うんですけど」と満足げ。一昨日に続き厳しい場面で役目を果たした中川颯には「あそこも準備はしてもらってましたし、その前もね、カバーもしてくれてましたから。いつも行けるような状態でね、やってくれてましたし、その中で自分のできること、よくやってくれてます」と評価した。 しかし山﨑康晃については「あの展開で、やっぱりフォアボールが絡んだ中での失点ですからね」と渋い表情。広島戦でもサヨナラホームランを打たれている森原には「そのあとね、しっかり抑えた試合もあったんですけどね」とこの日の乱調を悔やみ「もう特に8回、9回はセットアッパーとクローザーを出してですからね。悪いのが全て出たかなと思います。もちろん全員が抑えられるわけじゃないですけども、勝ちパターンの投手つぎ込んでるわけですからね」と言葉を絞り出した。 楽勝ペースが一転、暗闇に転落してしまったこの日のゲーム。終盤での痛すぎる1敗を払拭するためには、明日からの神宮での戦いが特に重要になってくる。 取材・文 ・写真 / 萩原孝弘
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