ECBは利下げ可能、データによる経済予測裏付けが要件-ナーゲル氏
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのナーゲル・ドイツ連邦銀行(中銀)総裁は、消費者物価の伸びが2%に戻りつつあることが新たな予測とデータで確認されれば、ECBは利下げを見込むことができるとの見解を示した。
ナーゲル氏は23日にベルリンでの講演で、「利下げを実施する前に、インフレが時宜を得て持続的に金融当局の目標に達することを、データに基づいて確信する必要がある」と述べた。
「これは主として賃金や生産性、利益率の動向にかかっている」とし、「3月時の良好なインフレ見通しが6月時の予測でも確認され、今後入手するデータがその予測を裏付けるなら、利下げを検討することができる」と述べた。
ナーゲル氏はまた、インフレ見通しは依然として不確実だと警告。「例えば想定よりも賃金上昇の鈍化ペースがさらに緩んだり、生産性の回復が弱まったりする可能性がある」と指摘した。
原題:ECB Can Cut Rates If Data Confirm Economic Forecast, Nagel Says(抜粋)
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Alexander Weber, Kamil Kowalcze