クロップを懐かしむ声と喪失感が新監督の邪魔をする
ユルゲン・クロップ監督に出会うまで、リヴァプールは苦しんだ──。
プレミアリーグ発足以降、グレアム・スーネス、ロイ・エヴァンズ、ジェラール・ウリエ、フィル・トンプソン、ラファ・ベニテス、ロイ・ホジソン、ケニー・ダルグリッシュ、ブレンダン・ロジャーズと8人の監督を起用したが、プレミアリーグの優勝争いに加わるケースは稀だった。
『YOU’LL NEVER WALK ALONE』も覇気がなく、本拠アンフィールドは陰鬱な空気すら漂う。とくに、ダルグリッシュやホジソンが率いていた当時のスタジアムは暗かった。
ロジャーズの後を受け、途中就任となった2015/16シーズンこそ8位に沈んだクロップだが、その後はプレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、FAカップ、リーグカップ、クラブ・ワールドカップを制している。マンチェスター・シティと極上の攻防を見せつつ2位に終わった18/19シーズンは30勝7分1敗。通常のシーズンなら優勝して当然の好成績だった。
みずからが ”ヘヴィメタル” と称したフットボールはエネルギッシュで、マイボールになった瞬間に7~8人のフィールドプレーヤーがスプリントする様は圧巻だ。思わず胸がキュンとする。
また、勝利を収めた際はサポーターのもとに歩み寄り、拳を3回、ボディアッパーのように突きつけるアクションはカッコイイ。そう、クロップは ”絵になる監督” だ。さらに……。
I WILL NEVER EVER MANAGE A DIFFERENT CLUB IN ENGLAND THAN LIVERPOOL. (イングランドでリヴァプール以外の監督を務めることは絶対にない)
サポーターの心をわしづかみにするコメント力も秀逸だ。
したがって、後任の人選は難しい。ピーター・ホーガン(リヴァプールCEO)が「比較的スムーズに進行している」と語り、多くのメディアが指摘しているように、レヴァークーゼンのシャビ・アロンソが最有力候補だ。ほぼ内定、との一報も聞こえはじめている。
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