マー君の穴は未知の左腕で埋める 松井 ローテー入りも
楽天の星野監督は、コーチングスタッフ会議を明日に控えた20日までに、来季のV2構想を明らかにした。チームの課題は、なんと言っても24勝1Sの田中将大選手の抜けた穴をどう埋めるかという点。星野監督は「田中の穴を誰かが代わりにポンと埋められるわけがない(笑)。少しずつ全員が星を上積みしていくしかないが、私は左の4人に期待をしている」と語った。 ■ルーキー松井を含めた4人の左腕 星野監督が、指摘する左の4人とは、辛島航、塩見貴洋、森雄大、そしてドラフト1位のルーキー、松井裕樹の左腕カルテットである。辛島は肩の不調で出遅れて、昨季の数字こそ3勝4敗に終わったが、シーズン終盤には復帰、クライマックス、日本シリーズでは、ローテーションに入って、今シーズンにつながる存在感を見せた。「則本、辛島、美馬の3人は計算できる」と星野監督の期待も大きい。 あとの3人は、未知数の2013年のゼロ勝投手である。2010年のドラフト1位(八戸大)の塩見貴洋は、ルーキーイヤーの途中からローテーに入ったが、昨季は肩の故障に泣いて1軍登板は無し。また、2012年のドラフト1位(東福岡)の森雄大は、ファームで3勝4敗、防御率は5点台と、結果が出ていないが、星野監督は、その大きなポテンシャルを買っていた。 「塩見は1年休んだ。森も非常に良くなっているという報告を受けている。どう化けるかの楽しみがある」という。 ■すでにブルペンで高評価の松井 そして、もう最後の一人が、注目の左腕、松井だ。合同自主トレでは、すでにブルペンに入った。自主トレを視察している酒井勉コーチが、軸足となる左足の使い方を絶賛していたが、すでにスタッフからは、高い評価が星野監督の下に届けられている。 「張り切りすぎても怖いからな。将来を考えて大きく育てたいが、キャンプの調整を見てみて、良ければ(1軍で)使う。彼はマウンドに上がると大きく見えるピッチャー。体も強そうだし、高校時代のピッチングを見ていても、大きく崩れるということがない。持っている素材はたいしたものだ。計算はしないし無理はさせないが、高校卒の1年目であっても去年の藤浪のようにローテーに入ってくるケースもあるんだからな」