「ドクターX」デビュー川瀬莉子、将来は悪女志願で「黒革の手帖」も?
今田美桜からもたくさん吸収したい
そして今回、ついに自分自身が演じる側となる。 「初めて米倉さんと同じシーンになったとき、米倉さんが現場に入ってきたときのオーラがすごくて驚きました。空気が締まったというか、『あっ、大門先生だ!』と思っちゃいました。緊張しまくっているんですけど、皆さん話しかけてくれますし、米倉さんも優しくしてくださるので、ほんとに助けていただいています」 同僚看護師役の今田美桜とは、同年齢だ。今田のほうが女優としては先輩だが、ライバルとして想定することはないのだろうか。 「正直そんなところまで及ばないので、いつかこの人ライバルだなって思えるようになったらかっこいいですよね。そう思えるようになりたいです。今田さんはじめ看護師役の方や患者役の方とは、同じ場面になることが多いと思うので、いっぱい参考になるお話を聞きたいです。私にとっては大先輩たち、大御所のひとたちがいっぱいいる現場なので、もうとにかく吸収しちゃえ、って思っています。現場でも観察しまくろうと思います」
悪女役やりたい 欲しい自分のカラー
いま、一番感じているのは「自分の色が欲しい」ということ。 「女優、芸能人すべてそうかもしれませんが、やっぱり個性が大事だなと思うんです。『私は、こういう人です』みたいな、やっぱり芯というか色、カラーがあったほうがいいなってすごく思います。それでいろいろ考えるのですが、やっぱり自分の好きなことを追求することから始まるのかなって。いろんなことを試しても、自分の好きなことでないとそんな続かないといいますか。やっぱり好きなことをどんどん続けて、どんどん掘り下げて行って、気がついたら自分の色がついてくるのかなって思うんです」 目標としている女優は、満島ひかり。 「個性的ですし、あんなに演技ができたらすごいなと思います。やっぱりうわべだけじゃなくて、中身が、芯があるから、満島さんの色が出ているんだろうなって」 どんな役でもやってみたいと前置きしたうえで、「変な役、サイコパスとか犯人役をやってみたいです」と笑う。 「レッスンで悪女をやったとき、すっごい楽しかったんです。『えっ?こんなところで泣く?』みたいなところで泣いたり。それから変わった役が、すごくやりたいなって思うようになりました。いろんなドラマを観たり小説を読んだりして、もともとは別に悪いことをしたくてしているんじゃない、そんな人もいるのかなと思うようになりました。自分の中の正義で、自分では正しいとか、そうせざるを得ないとかいう部分で、闇に落ちていくのかなって」 米倉、武井咲とオスカーの大先輩が演じてきた「黒革の手帖」の原口元子役はどうかと水を向けると、表情が輝いた。 「わっ、悪女ですよね~。良いな、すごくやりたいです。ふさわしい女優になれるように、これからいっぱい頑張ります!」 (取材・文・撮影:志和浩司)