プロ野球 育成選手とは?
近年のプロ野球では、巨人・松本哲也外野手、山口鉄也投手を代表格として、今年話題のロッテ・西野勇士投手など、「育成選手」出身が話題になることがあります。これは、2005年にNPB(日本プロ野球機構)のルール改正によって、各球団、保有が認められた制度で、支配下登録選手(通常の契約選手)に満たない選手が、「育成選手契約」で保有される選手を言います。 育成選手は、通常のドラフト会議終了後に行われる育成選手のドラフト(育成ドラフト)による指名のほか、プロ野球を自由契約になった選手も対象になります。最低年俸は240万円(支配下登録選手の最低年俸は440万円)で、二軍の試合には出場可能ですが、一軍の試合は、育成登録のままでは出場はできません(一軍に出場するためには支配下登録が必要です)。最長で3年契約が可能で、満了した場合、育成選手は一旦、自由契約として、他球団との契約が可能な状態になりますが、他球団への移籍がない場合、育成選手として再契約が可能になります。 育成選手は、2005年のドラフト会議で4球団(巨人、中日、広島、ソフトバンク)、6選手が指名、入団しました。最初に支配下登録された選手は西山道隆投手、小斉祐輔外野手(ともにソフトバンク)。その後、前述の巨人・松本などが育成から、支配下登録契約を勝ちとっています。 「育成」だけでなく、「再生」にも、この制度が一役買っています。故障などで、長期リハビリを必要とする選手は、育成選手として再契約されるケースがあり、過去には、広島・河内貴哉投手や、現在は阪神・ 狩野恵輔選手らが再生を目指して、育成契約を結んでいます。