経団連新副会長に4人、女性なし 比率低く10%、手本示せず
経団連は11日、副会長にソニーグループの吉田憲一郎会長(64)ら4人が内定したと発表した。任期は2期4年で、5月31日の定時総会で就任する。新たに女性は入らず、副会長20人のうち2人のまま。女性活躍を掲げ、企業に女性役員比率を30%に高めるように呼びかける中、経団連副会長の女性比率は10%と低水準となり、旗振り役自らが手本を示せなかった。 一方、次期経団連会長候補として待望論のあったトヨタ自動車の豊田章男会長(67)については、副会長への起用を見送った。 吉田氏のほか、副会長に就任するのは、三井住友銀行の高島誠会長(65)、日本郵船の長沢仁志会長(66)、住友商事の兵頭誠之社長(64)。 現在の女性副会長は、IT大手DeNAの南場智子会長(61)と、水道サービス関連企業ヴェオリア・ジャパン(東京)の野田由美子会長(64)の2人。南場氏は21年に女性として初の副会長に、野田氏は23年にそれぞれ就任した。経団連副会長の女性比率は10%にとどまり、来年以降、女性の積極起用が課題だ。