カマイルカ2頭に赤ちゃん 1頭は国内初の飼育下3世 鴨川シーワールド(千葉県)
鴨川市の鴨川シーワールドで、今年8月に誕生したカマイルカの赤ちゃん2頭が、すくすくと育っている。1頭は、国内初となる飼育下3世。それぞれ母親と共に、同館ロッキーワールドの「イルカの海(育児・療養用プール)」で公開されている。 同館によると、母親は2010年9月に搬入されたディアナ(推定年齢34歳)と、15年6月に同館で生まれたティア(9歳)で、父親はDNA鑑定で調査する予定という。 ディアナは8月8日に雄を、ティアは同月23日に雌を出産。ティアについては国内では、初めての飼育下3世の誕生となった。 9月24日の測定で、ディアナの赤ちゃんは体長121・0センチ(誕生2日後は108・0センチ)、体重23・7キロ(同14・4キロ)、ティアの赤ちゃんは体長113・0センチ(誕生翌日は100・0センチ)、体重19・1キロ(同11・4キロ)に成長している。 カマイルカの飼育下での繁殖は難しく、無事に育つのは50%ほどといわれている。同館では「2頭は同じプールで元気に泳ぎ回っているが、体調を最優先に、状況により観覧を規制する可能性もある。成長を優しく見守ってほしい」としている。 カマイルカは、体長2メートル前後の小型のイルカ。背ビレが草を刈るときの鎌(かま)に似ていることが名前の由来。体色は黒、白、灰色の3色。北太平洋の温帯から寒帯が生息域。主食は魚類やイカで、同館では主にサバ、ホッケ等を与えている。性成熟は7年ほどで6~8月が繁殖期。授乳期間は、約340日。