普通科の2人が快挙! うまいもん甲子園で首里高校が全国準優勝
沖縄テレビ
地元の食材を活かした料理の日本一を決める大会で首里高校の生徒が準優勝に輝きました。料理を作りあげた2人の生徒とメニューの魅力を取材しました。 8月、那覇市で開かれたのは高校生が地元の食材を使ったオリジナルレシピで料理の腕を競う「ご当地!絶品うまいもん甲子園」の沖縄地区予選です。 工業高校や農林高校など、調理科のある学校が参加するなか、予選を勝ち抜いたのは…。 「首里高等学校です!おめでとうございます」 首里高校の上原千和さん、幸地向日葵さんのチームです。2人は普通科に通う生徒が予選を勝ち上がるのは異例のこと。 くるま麩で作った型の中にタイモや肉と野菜の炒め物を入れ焼き上げた「心と体の命薬キッシュ」を作り上げ、見事全国への切符を手にしました。 首里高校2年の上原千和さんと幸地向日葵さん。クッキング部に所属する2人は進学に向けて受験勉強に励みながら、週に1、2回料理の大会やコンテストに向けた料理の腕を磨いています。 2人が入部したのは今年4月。もともとは別の部活に入っていました。 上原千和さん「1年生のころは吹奏楽部に入っていて、食べることが好きで、作ったら食べられるじゃないですか。」 幸地向日葵さん「将来的にも食に関わる仕事をしたいと思っていたので、クッキング部があると聞いて、ここにしようって。」 県予選で披露した「心と体の命薬キッシュ」は一体どんな料理なのでしょうか。実際に2人に作ってもらいました。 上原千和さん「お麩を型にして、中に沖縄県産の食材、田芋とか島豆腐を入れたキッシュになっています。」 料理の顔となるのは県産のくるま麩。特徴的な形を活かして、ひとくちサイズに切ってキッシュの型に使います。 「(もともと)大きい型で作るつもりだったんですけど、本来のキッシュみたいな、ケーキみたいなものにするつもりだったんですけど、(車麩の)形を活かしたいよねとなって、こうなりました。これは生地の底の方に使います。」 型の底に麩の生地を詰めてバターを塗ればキッシュの大枠のできあがりです。 「きれいに、底が見えないように敷き詰めたら、底抜けもしないし、型として安定します。」 ひき肉と野菜の炒め物に田芋、それに島豆腐を使った特製のソースを型に流し込みチーズやトマトを乗せてオーブンで焼き上げれば…。 「心と体の命薬キッシュの完成でーす!」 県産の食材をふんだんに盛り込んだ「心と体の命薬キッシュ」。ひとくちサイズで子どもから大人まで誰でも気軽に味わえます。 譜久村司記者「それではお二人に作っていただいたキッシュを頂きたいと思います。車麩のサクサクとした食感がとても癖になりますし、田芋とひき肉もとても濃厚で、すごく美味しいです。」2人「ありがとうございます!」 本格的に料理を始めてわずか半年で全国大会へ挑む2人。経験や実力の差を埋めようと遅くまで調理室にこもり、試行錯誤を繰り返し、プロの料理人からもアドバイスを受けました。 シェフのアドバイス「ひき肉は塩コショウだけ、上の島豆腐ペーストの方に味を付けた方がいいのかな。」 いよいよ決勝の舞台に挑みます。 全国218校のエントリーの中から各地方の予選を勝ち抜いた10校が地元の食材を活かしたオリジナルのレシピで料理の腕前を競います。 上原さんと幸地さんも手際よく調理を進めていきます。そして審査の結果は・・・。 「沖縄県立首里高等学校のみなさんです!」「おめでとうございます!」 県産のくるま麩をそのままキッシュの型にするというアイデアが高く評価され見事、準優勝の快挙を成し遂げました。 上原千和さん「調理中は緊張していて、トラブルとかもあったんですけど、結果を残すことができてとても嬉しいです。」 全国大会からおよそ1か月が経ったこの日、クラスで大会の結果を報告する2人の姿がありました。 幸地向日葵さん「沖縄の食文化とか、食材の魅力とかを全国の人たちに伝えられたことがすごく良い経験になったので、良かったなと思いました。」 生徒たち「せーの、千和、向日葵、ありがとう~!」 全国準優勝という快挙を成し遂げたふたり。準優勝という結果への2人の想いを聞いてみました。 上原千和さん「まずは信じられないみたいな感じです。ほかの県の代表の料理を見ていて、とても美味しそうだったし、郷土愛も伝わってきていたので、心配もあったんですけど、準優勝と聞いたときはビックリが一番でした。」 幸地向日葵さん「本当に驚いたし、みんな強そうだったので、まさか自分たちがという感じでした。」 上原千和さん「先生たちにも食べて貰ってアドバイスを貰ったりとか、人との関わりの大事さを知れたので、社交力じゃないですけど、自分たちで計画を立てて次はこうしていこうというアイデア力も育ってきた気がします。」 幸地向日葵さん「料理で食材の魅力とかをたくさん見つけていって、こういう食べ方もいいよとか、家族とか友達とかに伝えて良ければいいなと思います。」 一つの料理について真剣に取り組んだ時間は、2人にとってかけがえのない経験になったようです。
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