全国の地域材の情報が一挙集結。〈地域材ポータル〉で見つけたい木材利用の歴史
コロカルニュース
■各地域材の詳細な情報を掲載 県や市町村など特定の地域で生産される「地域材」。利用することで地域の林業を活性化や、持続可能な森林環境の維持につながるため、建築内装業界やプロダクトデザイン業界では近年注目を集めています。 【写真で見る】北海道の地域材ページ。「北海道の森林」が様々な数値やデータをもとに解説されています。 そんな各都道府県の地域材情報をまとめたWebサイト〈地域材ポータル〉が、〈株式会社森未来〉より、2024年1月にリリースされました。 同サイトは、木材情報プラットフォーム〈eTREE〉内の新たなWebコンテンツとして誕生したもの。 株式会社森未来には以前より、地域材に関するユーザーの相談や、地方の木材事業者の「地域材の魅力を伝えたい」という声が届いていたそう。 もともと地域材の情報は、各自治体や関連団体が昔から発信を行っているのですが、それぞれが個々に行っているため、情報にアクセスしづらいという課題がありました。そんな課題を解決するためにリリースされたのが、〈地域材ポータル〉です。 現在、同サイトには都道府県ごとに地域の森林や木材に関する総合的な情報や、地域で生産され、製品化可能な木材の種類、地域材利用に関する補助金の情報が掲載されています。 たとえば、全国1位の木材生産地・北海道のページ。花粉症が少ない地域と聞きますが、樹種を見るとマツ80%、スギ2%とあり納得です。 このように生産状況や木材ごとの特徴、関連補助金までまとめて調べられるので、より具体的に地域材利用の検討ができそうです。 ちなみに、地域の森林や木材に関する総合的な情報が記載された「特徴」ページでは、地域での木材利用の歴史や受け継がれてきた技術、木の個性なども紹介されています。 地域に根づくプロジェクトを行いたいと考えている方がいるなら、このポータルサイトを見ることで生まれるアイデアがあるかもしれません。 〈eTREE〉には、この他にも「製材所ポータル」「木材補助金ポータル」など木材関連情報がまとまっているだけでなく、全国の木材を使った商品や木材の加工技術も紹介されています。 奥が深い木材の世界。設計やデザイン、建設関係のお仕事でなくとも、ちょっと興味がわいてきた方は、ぜひそちらもご覧になってはいかがでしょうか。 writer profile Kanae Yamada 山田佳苗 やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。 【コロカルニュース】とは? 全国各地の時事ネタから面白情報まで。コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。