日本とは思えないカルストを望む! 伊勢湾に浮かぶ「神島・菅島」船旅&プチ登山
離島ならではの魅力を探索
神島には、ほとんど平地がありません。港からすぐ坂になっていて、小さな集落も斜面に張り付くような感じ。狭い路地も街並みも、なんだかレトロな雰囲気で探索するのがとても楽しい。 さて、トレッキングに出発する前に、まずは腹ごしらえ。今夜お世話になるお宿で、昼ごはんをいただけないか聞いてみたら、タコ飯定食なら作れますよとのこと。 30分ほど待つと、炊き立てのタコ飯がおひつごとどーんと置かれました。潮汁と漬物、小鉢というシンプルな定食なのですが、どれもこれも、びっくりするくらい美味しかったです。女子二人で、なんとおひつを空にしてしまいました……(恥ずかしい)。 さて、ランチ後はいよいよ島内のトレッキングへ。集落内の坂道を登っていると、『潮騒』の紹介看板を発見。水道が引かれる前には、ここで村の人々が洗濯をしていたそうで、三島由紀夫が執筆のために滞在していた家はこの近くにあったとか。 集落を離れ、時計回りでトレッキングコースを辿っていきます。しばらく登ると、島の東側にある「恋人の聖地」というスポット。美しい海が見える丘は、プロポーズに最適? なのだそう。 展望台の横には白い灯台があって、航路の難所である伊良湖水道を見守っています。「日本の灯台50選」にも選ばれているそうです。 眺望が全くない地味な山頂にも一応立ち寄り、つぎは「監的哨跡」という廃墟のような建物がある場所へ。 戦時中に、伊良湖側からの試射弾の着弾点を確認するために建てられた軍事施設だそうです。映画では、大雨に遭った新治と初江がここで焚火をしながら、心を通わせるという重要なシーンが撮影されたそうです。 島の北側は伊勢湾、南側は太平洋。そこここから美しい海が見えるのがなにより素敵なトレイルです。「ニワの浜」へ向かって下っていくと、いよいよ今回一番見たかったカルスト地形の岩場へ。
根岸真理