「ショボそうな力なのに…」『ワンピース』悪魔の実の能力以上に強さを感じる「猛者」といえば?
■悪の心を洗う「ウォシュウォシュの実」の使い手! 海軍中将・つる
“おつるさん”こと、つるは、世界の海の秩序を守る海軍本部の中将を務め、同じく中将のガープ、元大将のゼファー、元元帥のセンゴクといった伝説の海兵らと同期である。 彼女が使用する悪魔の実の能力は、「ウォシュウォシュの実」。あらゆるものを洗濯物のように洗って干すことが可能で、いうなれば「洗濯人間」になれる能力だ。 能力者が洗濯をすると、対象は武器だろうが人間だろうが、洗濯物のようにペラペラの状態になり、洗濯ばさみで挟んで干してしまう。 きれい好きな人間にはうってつけに見えるが、残念ながら攻撃面は期待できそうにない能力に思えた。 しかし、能力者のつるは海軍本部中将である。中将への昇格は見聞色と武装色の覇気の習得が必須とされており、それだけでも相当な戦力であることは間違いない。 しかも彼女は「大参謀」の異名で呼ばれる通り、知略に秀でた人物で、2年前の頂上戦争では白ひげ海賊団を迎え撃つための布陣形成や、作戦立案にも関与している。 肝心の、「ウォシュウォシュの実」の能力を駆使した戦い方が気になるが、現在のところは戦闘描写が少なく、詳細な内容は不明だ。 それでも頂上戦争時に白ひげ海賊団の船員や傘下の海賊を難なく「洗濯」して干しており、一般的な海賊では束になっても敵わないことは明白である。 また、つるの能力で干された人間が悪人だった場合は、悪の心が薄れて少し改心するという効果も発揮。正義を守る海兵としては、こちらの効果のほうが重要そうだ。 あれだけの猛者であるドンキホーテ・ドフラミンゴが、過去につるから逃げ回ったという描写があり、彼女に対しては素直に言葉を聞き入れることからも、描かれていないだけで相当な実力を秘めていると思われる。
■王下七武海にして「イトイトの実」の覚醒者、ドフラミンゴ
かつて王下七武海に名を連ね、「天夜叉」の異名を持つドンキホーテ・ドフラミンゴ。一時ドレスローザを支配した人物であり、当時四皇だったカイドウや裏社会の大物ともコネクションを持つ危険な人物だ。 そんな彼は「イトイトの実」の能力者である。体中から糸を生み出し、自由自在に操れる「糸人間」になる能力を得る。 いろいろな糸があるが、そのままでは大した攻撃力がなく、せいぜい相手を拘束できる程度に思える。しかし、ドフラミンゴは、幼少時に能力者となってから研鑽を積み、目に見えないほど細く、頑丈な糸を用いて隕石すら切り裂くほどの攻撃力を得た。 さらに蜘蛛の巣のように糸を張り巡らせて敵の攻撃を防御したり、槍のようにして貫いたり、糸で多数の人間を操ったり、糸を移動手段に使ったり、傷を縫合したり……と、多彩な使い道を編み出している。 そしてドフラミンゴによる最大の攻撃手段「鳥カゴ」は、島を覆いつくすほどの糸の檻を作り出し、その糸に触れたものを切断するおそろしい技だ。 それだけでなく、彼の能力も覚醒の段階へ進んでおり、周囲の建物や地面を糸に変化させて自由に操ることが可能。広範囲に効果が及ぶだけに消耗は激しそうだが、ドフラミンゴは苦も無く活用し、彼の錬度の高さがうかがえる。 それにドフラミンゴは、武装色、見聞色、覇王色の3種類の覇気を扱い、覚醒した能力にも覇気をまとわせて攻撃に利用していた。 「糸」というそこまで強そうに思えない能力で、一国を支配するほど圧倒的な力を誇った背景には、相当な努力の積み重ねがあったのではないだろうか。 「マグマグの実」や「グラグラの実」、「ピカピカの実」など、最初からいかにも強そうな悪魔の実は存在する。だが結局のところは、どのような能力であっても、使用する人物の本質的な力や錬度の高さによって、どこまで強くなるか分からない部分があるということなのかもしれない。
レールガン