ウォルグリーン株が急伸、PE会社への身売りで協議中-関係者
(ブルームバーグ): ニューヨークに本部を置くプライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社、シカモア・パートナーズは経営不振に苦しむドラッグストアチェーン、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスを買収する方向で同社と協議している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
シカモアはウォルグリーンの株式非公開化を継続的に協議していると、関係者らは非公開の情報であることを理由に匿名で話した。交渉がまとまらず、合意に至らない可能性もあるという。
このニュースは米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が先に報じていた。10日のニューヨーク株式市場ではウォルグリーン株が一時28%急伸。9日終値の時点では年初水準から約3分の2を失い、S&P500種株価指数の採用銘柄としては最悪のパフォーマンスだった。
10日の午後1時48分現在の株価は20%高、時価総額は約92億ドル(約1兆4000億円)となった。
ウォルグリーンとシカモアの担当者はコメントを控えた。
ウォルグリーンは10月、向こう3年間に約1200店舗を閉鎖する方針を明らかにした。オピオイド訴訟に関連した経費や中国投資の減損処理が響き、6-8月(第四半期)決算では30億ドルの損失を計上した。アマゾン・ドット・コムなどのオンライン小売りや、ダラー・ゼネラルやコストコなどのディスカウント業者による台頭
ウォルグリーンは数年前からPE会社の標的になってきた。KKRは2019年、ウォルグリーン最大株主のステファノ・ペッシーナ現会長に提携合意を正式に打診している。当時の時価総額は約560億ドルだった。シカモア・パートナーズはこれまで、事務用品小売りのステープルズや百貨店チェーンのベルクなど、経営が悪化した小売業者を買収した実績がある。
原題:Sycamore Said In Talks to Acquire Walgreens Boots (1)(抜粋)
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Catherine Larkin