バイデン氏銃規制問題で演説、直前の次男の銃不法所持有罪には触れず
【ワシントン=渡辺浩生】バイデン米大統領は11日、ワシントンで銃による暴力・犯罪を抑止するための政権の取り組みについて演説した。数時間前に次男のハンター氏が薬物依存を申告せず不法に銃を購入したとして有罪評決を受けたが、バイデン氏は演説で次男の事件に触れなかった。 【写真】米デラウェア州の軍事基地を訪れたバイデン大統領と次男のハンター氏 銃安全推進団体の主催行事に出席したバイデン氏は、銃乱射事件などの生存者や犠牲者の遺族、教育関係者ら参加者に「すべての銃暴力の犠牲者は忘れられてはならない。彼らの死は無駄ではない」と訴えた。 2022年6月には、南部テキサス州の小学校で児童・教諭21人が殺害された銃乱射事件を機に連邦銃規制法が成立。都市部で急増する犯罪対策は11月の大統領選でも主要争点のひとつで、この日の行事はバイデン氏にとり、銃規制に消極的な共和党を批判し自らの尽力をアピールする格好の場となるはずだった。 バイデン氏は演説後、日程を変更し地元デラウェア州ウィルミントンに戻った。米メディアによると、ハンター氏との時間を過ごすためという。