夏は気温と湿度による睡眠関連のトラブル増加 寝たきりやエアコン嫌いの高齢者のストレスを減らす対処法をご紹介
気温と湿度が高くなってくると、日中だけではなく夜眠る際にも不快になる原因が出てきます。 【夏の電気代対策8つ】電気使用量の多い家電トップ3と各対策 ダイソーの節電アイテムも紹介 高齢者が夜間眠れず睡眠不足になると転倒したり、昼間に眠くなるためたっぷりと昼寝をしてしまい、昼夜逆転の生活になってしまう可能性があります。 今回は、気温と湿度が高い季節に起こる睡眠関連のトラブルやその解消方法をお伝えしていきます。 手軽にできる布団のダニやカビ予防 気温と湿度が高い季節に高齢者からよく聞くのは、布団やマットレスにダニやカビが発生したというものです。 高齢者ひとりでは、布団やマットレスを干したり、布団の上げ下ろしなどが難しく、万年床になっていることもあります。 そして、そのままでは気温と湿度が上がってくる梅雨時期に、布団にはダニやカビが発生してしまいます。 カビやダニが発生した寝具では、快適な睡眠をとることができません。 簡単にカビやダニを予防する方法として、布団やマットレスの下に敷く、除湿シートの利用をおすすめします。 シリカゲルが入っていて、湿気を吸い取ってくれます。 竹炭配合で消臭効果もプラスされています。 布団などを干したり風を通したりできない場合に、湿気を吸い取ることでカビやダニの発生を防ぐことができます。 湿気を吸った除湿シートは、天日干しすることで、吸湿力が回復します。 軽い除湿シートであれば、いつも使っている物干しに高齢者でも干したり、取り入れて、再度布団などの下に敷くことができます。 布団やマットレスのカビやダニを防ぐことができれば、快適な睡眠をとることができます。 カビやダニが発生してしまうと、クリーニングや処分、布団の買い替えなど、金銭的な負担も生じてしまいます。 除湿シートをうまく利用することができれば、心地よい睡眠がとれるだけではなく、余計な出費を防ぐことができます。 しっかり布団を管理したい場合は社会福祉協議会の布団の乾燥・洗濯サービス 介護度が高く、寝たきり状態の方は、社会福祉協議会が実施している布団乾燥・洗濯サービスを利用できる場合があります。 寝たきりの方の布団を干すことは、通所系サービスやショートステイを利用している時にできますが、老々介護の場合には難しくなります。 社会福祉協議会の布団乾燥・洗濯サービスを利用すれば、介護者の負担なく、布団の清潔を保つことができます。 介護度の高い方の老々介護は、介護保険のサービスを利用していても負担が重くなりがちです。 在宅生活を続けていくには、おむつ交換や着替え等直接的な介護負担を軽くするだけではなく、布団干しなど生活を整える間接的なケアの負担も、軽くする必要があります。 布団乾燥・洗濯サービスの対象者は、各社会福祉協議会によって異なります。 また、行われるサービスも乾燥・洗濯だけではなく、消毒も行っている社会福祉協議会もあります。 布団干しなどに困っている場合は、お住まいの地域の社会福祉協議会が布団乾燥・洗濯などのサービスをどのような内容で行っているかを1度調べてみられることをおすすめします。 (例)社会福祉法人 室蘭市社会福祉協議会の例 布団乾燥・洗濯のサービス 対象:要介護4以上の高齢者 体幹・下肢障害2級以上 サービス内容:布団乾燥は2か月に1回(年6回まで) 布団洗濯は半年に1回(年2回まで) 利用料は無料 参照:社会福祉法人 室蘭市社会福祉協議会 布団乾燥・洗濯サービス 環境も大事!エアコンをうまく使って睡眠の質を下げない 湿度が高いと、汗をかいても乾きにくく、体温調節がしにくくなります。 人が眠くなる為には深部体温が下がることが必要ですが、体温調節がうまくできないと深部体温を下げることができません。 その場合、睡眠の質が下がります。 また、深部体温が下がらず寝苦しさを感じたままではストレスも感じます。 夜に充分な睡眠がとれないと高齢者の場合、ふらつきによる転倒や長い昼寝による昼夜逆転などがおこる可能性が高いです。 湿気が多く体温調節がしにくくなる時期は、エアコンを活用し快適な環境で睡眠をとることをおすすめします。 今のエアコンは、冷房暖房だけではなく除湿機能もある機種が多いです。 エアコンの除湿は、湿度を下げる点に特化しているモードです。 高齢者はエアコンの風が身体に直接あたることで、肌寒く感じたり、電気代が気になりエアコンの使用を嫌がる方も多いですが、設定温度や風量や風の向き、タイマーを利用するなどして、うまくエアコンを活用していきましょう。 参照: 株式会社ノジマ エアコンの電気代はいくら?暖房や冷房、除湿、つけっぱなしの場合、節約方法を解説 しかし、家族がエアコンの設定はしても、実際にエアコンのスイッチを入れたり切ったりするのは、高齢者の場合が多いです。 まずはエアコンを利用してもらうために、高齢者とエアコンを利用するメリット・デメリットやエアコン利用に対しての不安を解消する話し合いを行う必要があります。 寝不足や体調不良での骨折や睡眠薬の服用など病院にかかることが増えれば、金銭的にも負担が生じることもデメリットとして伝えましょう。 電気代の不安に対しては、エアコンの電気代の計算方法や除湿や冷房の電気代のデータが紹介されているホームページなどを参考にして伝えましょう。 快適な環境を整えてストレスを減らそう 気温や湿度が上がってくると身体がついていけず、体調がいまいちと感じる高齢者も多いものです。 質の良い睡眠がとれないと疲れが取れず、ますます体力が弱っていってしまいます。 睡眠不足はイライラや不安を感じやすくなり、眠りたいのに眠れない状態はストレスになります。 日常生活で介護費用などがかからず元気な高齢者でいる為には、食事・運動・睡眠の3つがうまくかみ合って、生活していくことが重要です。
manetatsu.com 佐々木 政子