<センバツ>智弁和歌山、中断でリラックス グラウンド整備で気持ち作り直す
◇第91回選抜高校野球2回戦 ○智弁和歌山5-2啓新● (30日・甲子園) 鋭い打球が降り続く雨を切り裂いた。1時間50分の中断をもたらした雨さえものともせずに、智弁和歌山の強力打線が安打を重ねた。 【写真特集】智弁和歌山vs啓新 一番活躍したのはご存じ阪神園芸のおじさんたちです チャンスを得点に変えたのは1点リードの五回。1死から5番・根来が左前に運び、2死後に硲が初球を振り抜いて中前打。さらに池田陽も左前打で続き、2死満塁で打席には9番・綾原。甘く入った初球のスライダーを捉えると打球は左前へ。2人が還って、貴重な追加点を刻んだ。 一回に先制し、流れをつかんだように見えたが、雨脚が強まり二回終了時点で一時中断となった。ナインは長い待ち時間になると覚悟し、一度気持ちを緩めてリラックス。グラウンド整備が始まると再び気持ちを作り直し、再開後も鋭い振りは変わらず、相手に重圧をかけ続けた。 1回戦の熊本西戦で18安打13得点で大勝したのに続き、15安打5得点。「もう少し得点につなげたかったが、勝てば良い」と笑顔の中谷監督。次戦は昨秋の近畿大会準決勝で五回コールド負けを喫した明石商(兵庫)だ。「選手も僕も、秋の大敗は忘れていない」と指揮官。挑戦者として挑む覚悟だ。【長田舞子】