新春恒例の初競りが6日、秋田市の卸売市場で開かれ、市場には威勢のいい掛け声が響き渡りました。一方で2025年も価格の高騰に悩まされる一年になりそうです。 秋田市の公設地方卸売市場では6日、水産物、青果、花きの初競りを迎え、穂積市長や市場関係者など約500人が商売繁盛を祈願しました。 ですが、水産物の部門では新年から悩みが。水温が上昇している影響で、秋田沖の漁獲量が例年の10分の1にとどまり、特に冬の魚のブリ、アジなどが思うように取れていません。 さらに青果の部門では、キャベツが1玉500～600円、レタスが300円と価格が高く、5月ごろまでは高値で推移する見通しです。 一方で、この状況に少しでも優しくと用意されたのが、ネギやバナナなどがふんだんに盛り込まれた「宝船」です。新春恒例の宝船の最高額は45万円。2024年の最高額は125万円でしたが、物価高騰を考慮して約3分の1の価格で競り落とされました。 松紀の佐藤文信社長は、「去年いろいろ悪いことがあったが、適度な値段で一年終われればいい」と話していました。 宝船は、秋田市役所を通じて市内の保育所5カ所に寄付されます。