浜通りの被災地巡り現状理解 大阪の箕面自由学園高生 復興までの道のり体感
大阪府豊中市の箕面自由学園高の生徒は3月27、28の両日、福島県の浜通り(沿岸部)を訪れ、東日本大震災の被害や被災地の現状に理解を深めた。 1年生の希望者ら36人が参加した。南相馬市と幅広い世代の人材育成などを手がける「あすびと福島」が協力して企画したプログラム「リセットされたまちが、未来へのスイッチを押す。」を採用して訪れた。 27日は双葉町の水田や浪江町の震災遺構「請戸小」を見て回り、津波の威力や復興までの道のりを体感した。南相馬市小高区の富士タクシー専務の小林隼人さんがこれまでの歩みを語り、人がいない被災地でタクシー事業を続ける思いを語った。 28日は南相馬市原町区のあすびとパークで10年後の自分や社会について考えた。生徒は学んだことを整理しながら「当たり前の日常を感謝できる人になりたい」「後悔しない生活を送りたい」と自分の意見を堂々と発表。今も残る震災の爪痕に驚いたという石川知歩さん(1年)は「大阪府も地震は起こるが、経験したことがない規模の被害だった。いざというとき、大切な家族や友人を守れる人になりたい」と話した。