“脳の発達”に関係がある“手先の器用さ”!幼児期から家にある物で簡単に鍛える方法とは
子育てに直面したときに、巷で耳にする、あんなウワサ、こんな説。それってほんとうに根拠があるの? 子どもの脳を発達させるために、親がすべきことって? これまで、気になる論文を読んできた、情報理工学博士の山口先生が、世の中にあふれる「子育て説」を科学の面から一刀両断。現在子育てに悩んでいる方、なにかヒントが見つかるかもしれませんよ! 今回は、「手先の器用さと脳の発達」についてお話しします。
脳の発達に効果的な手先の動作とは
子どもの脳の発達のためには、刺激をうまく与える必要性があります。 刺激とは、明るいものだったり色だったりするわけですが、それ以外に、音や感触みたいなこともあります。 このためにできるひとつの方法が、「紙を指先で破くこと」です。 ちょっと歩けるぐらいになった子どもが、ティッシュ箱からティッシュを出し続けるのは、集中力が続くからです。ティッシュ箱から出すときの音、感触など、1歳前後にはちょっとだけ難しい項目になります。 それらができるようになったら、次にできると思われることが、ティッシュなど弱い紙をやぶくこと。散らかるので親の本意ではないでしょうが、ティッシュで部屋を散らかすのは、かなり子どもが集中できそうな項目です。 そのあとは新聞紙など紙がちょっとずつ厚くなって、幼稚園の年長さんや小学生になるころには、ちゃんとした紙を決められた形に指先で切り取ることができるようになります。
このような手先の作業を少しずつレベルアップしていくことが、成長にいいというのはよく知られています。 ただ、適切なレベルアップって、結構難しいですよね。単におおきな〇を切り取ると決めるだけでも、適切な月齢でサイズが違います。これは練習すればわりと誰でもうまくなることなのですが、自分の子どもが集中できそうなサイズを上手に与えられるのか、そこが難しいです。
○の形に紙を破く練習をしてみた
うちでは一時期、毎日○が書かれた紙を渡し、破かせていました。 本人が面倒くさそうな日は途中でやめて、次の日にもう一度、少しサイズを変えて、難しくしたり簡単にしたり、試行錯誤を繰り返しました。 形を子どもが興味を持ちそうな電車など、目を引くものにしてみたりもしましたが、一瞬やりはじめるものの、レベルが違いすぎるとやっぱりつまらないみたいで、すぐにやめてしまいました。 適度なレベルで問題を渡すのは難しかったので、〇ぐらいがこちらがレベルを試すためには、一番やりやすかったです。