TikTok は禁止騒動のなか、Shoptalkで小売業者に売り込みをかける
──新広告プロダクトは小売業者のためにどのような課題を解決しようとしているのか?
すべての基盤には、我々のコマースに対するビジョンがある。TikTokがコマースを推進していることは承知している。ユーザーがそれを望んでいることもわかっている。では、ほかのマーチャントや広告主をどうしたら同じように支援できるのか? それが基本的に我々の使命だ。 本日をもって、新プロダクトである動画ショッピング広告を「世界的に」デビューさせることができた。これはインフィード動画やカルーセル形式のプロダクトだ。この広告を活用すれば、自社の商品がどんなものなのかを実演し、商品情報も一緒に提供することができる。さらには、そのうえでユーザーにその商品を存分に体験してもらうことが可能だ。特に動画フォーマットでは、実際に衣類や商品のデモンストレーションができる。加えて、クリック可能なプロダクトカードが表示され、ユーザーはそこから直接、そのブランドのウェブサイトに飛べるようになる。 TikTokショップは昨年の今頃に米国でローンチされ、多くの広告主がマーチャントになってくれた。彼らは現在、我々のことを単なるメディアプラットフォームではなく、1つのチャネルと見なしている。だからこそ、TikTokのマーチャントたちは新たな手法の発見を望んでいるのだと思う。 そこで、そうした要望にしっかりと応えるべく、TikTokショップ広告も開始した。それは基本的にはクローズドループ型だ。しかし、このプラットフォーム上のあらゆる場所でのコマースの後押しができるよう努めている。
──TikTokは今後、ブランドがビジネスを最優先で営む場になることはあるだろうか? それとも、あくまでほかのオンラインサービスと共に発展していくものだろうか?
TikTokショップをいち早く採用してくれた人々がその力にますます夢中になっていく姿が見られることになると、私は確信している。いわゆる先行者利益はまだある。これはほかのプラットフォームで何度も目にしてきた。多くのプラットフォームが現れては 多くの起業家を引き寄せる。我々も同じく、そうしたことができる贅沢を、そして栄誉をある体験をもたらすことができるよう願っている。 TikTokをビジネスパートナーとして考えるときは一般に、ただ単に「自社商品をプラットフォーム上で販促したい」とは考えないだろう。「このプラットフォームにおける、自社のマーチャント戦略は何か?」と考える。我々は広告費の獲得だけではなく、同時に広告主の総GMVも重要視している。そしてその姿勢は「感情レベル」で我々と広告主とのあいだに確固たる信頼関係を構築する。「まったく、あなたたちはただ手数料を取るだけじゃないか」とは決して思わせない。