日本のチェロ界の今を知る、絶好のチャンス到来!
弦楽器ファン、特にチェロのファンにとって、たまらなく魅力的なコンサートが開催される。 「斎藤秀雄メモリアル基金賞 受賞者によるチェロ・アンサンブル」公演に登場するのが、今をときめく4人の若手チェロ奏者、伊藤悠貴、上野通明、佐藤晴真、横坂源なのだから素晴らしい。この4人が4人とも、それぞれひとりでコンサート会場を満席にできる人気と実力を兼ね合わせた存在だけに、今回の共演はまさに一期一会。今後彼らが更にビッグになった暁には、まず望むことが難しいであろう顔合わせに違いない。そしてなにより、彼らの個性を聴き比べることのできるこの機会を歓迎したい。 プログラムに用意されるのは、ハイドン、チャイコフスキー、シューマン&サン=サーンスによる4曲のチェロ協奏曲なのだが、今回は、オーケストラとの共演ではなく、チェロ四重奏で演奏されるところが興味深い。まさに室内楽の醍醐味ここにあり。“ひと粒で4度美味しい”とはまさにこのことだ。これには、基金に名を残す伝説のチェリストにして名教師、斎藤秀雄もさぞやご満悦に違いない。 さてさて、あなたの好みはどのチェリストか。いづれアヤメかカキツバタの世界に是非足を踏み入れてほしい。そして日本チェロ界のレベルの高さをぜひ感じてほしい。 東京・春・音楽祭2024 伊藤悠貴、上野通明、佐藤晴真、横坂 源 齋藤秀雄メモリアル基金賞 受賞者によるチェロ・アンサンブル 3月27日(水) 19:00開演 東京文化会館 小ホール